繁盛店と低迷店の差はほんのわずか

 

繁盛店と低迷店の差は、ほんのわずかだと思いませんか。

チェーン店の場合、それが明確に出ます。
同じ商品、同じマニュアル、同じような内装、同じような価格、立地も十分調査されていのに、繁盛する店と、お客さんが来ない店に分かれてしまうのです。

 

お客さんは、思った以上に些細なことでクレームを言ってきます。

「食事が終わりかけたとき、忘れないように景品引換券をわたして交換してくださいと言ったら、「この忙しい時に・・・」という嫌な感じが顔に出ていて、とてもやな気分になった。そんなことなら景品なんか配らなければいいと思いますが。」
「○○ってないですかと、申し訳ないので丁寧に聞いたのに、「ないです」と冷たく言われました。もう二度と行きたくありません。」
「足を怪我していて高い椅子に座るのがつらかったので、机の席にしてくださいと頼んだら断られました。こんでいなかったのに、、、少しは、気を使ってくれてもいいのでは。」
「料理が先に出てきて、ビールとサラダを後から持ってきました。しかも、全然悪いともっていません。何のために食事に来たのかわかりません」
「お得意さんと二人で食事に行ったのですが、相手の方が頼んだ食事が先に来て、私のはずっと後でした。お客さんを待たせるわけにもいかないので、半分ぐらいしか食べないで帰りました。」
「子供が注文したものがなかなかこないのでウエイトレスさんに聞いたら、今持ってきますと答えるばかりです。忘れたバラ忘れたできちんと謝ってください。待たないで帰ることもできたのに、いい迷惑です。」
「子供用の椅子ってあるんですかと聞いたら「あります」と言って、そのあと、放っておかれました。仕方がないので、自分で子供用の椅子を見つけて席に持ってきたのですが、ウエイターの方に嫌な感じで見られてしまいました。なんか、こちらが悪いことをしている気分でした。」

店員さんからすると、知らぬ間に少し顔が緊張していたり、マニュアル通りにしただけなのに、、、と思っているでしょう。しかし、された方からすると、最低の出来事です。わざわざ足を運んで、お金を払っているのに、、、ひどい目にあって。

毎日一人、こんな不愉快の想いをさせていけば、3か月で100人になります。その人たちの口コミで、2300人以上の人が悪い話を聞きます。2300人、、、地域のお客様の%なのでしょうか?

パートの方が、少し怒った感じで接客をしてくれれば、1ヶ月ですぐに、お店は暇になるのです。
店員さんにとって、お店を赤字にするには簡単なことなのです。

 

 

反対に、もし、接客担当の方が少しだけ気を使ってくれると、どうなるでしょうか?

「食事が終わりかけたとき、忘れないように景品引換券をわたして交換してくださいと言ったら、にこにこして子供に景品を渡してくれました。なんかうれしかったです。」
「○○ないですかと聞いたら、「ないですが、お作りしますよ」と言ってくれました。とても感激しました。」
「足を怪我していたのですが、椅子に座ろうとしたら、机の席にどうぞうと案内してくれました。ありがたがったです。」
「いつも、冷えたビールあとに、ころ合いをみて料理を運んできてくれます。心づかいがうれしいです。」
「お得意さんと二人で食事に行くと、一緒に料理を出してきただけるので、安心していけて助かっています。」
「子供が頼んだものがなかなかこないので、ウエイトレスさんに聞いたら、オーダーが通っていませんでしたと謝ってくださり、急いでできるものをサービスでくださいました。悪いなと思ってしまいました。」
「子供用の椅子ってあるんですかと聞いたら「あります」と言って、すぐに持ってきてくれました。帰りもドアを開けていただき、子連れにはとても助かります。」

いいタイミングでちょっと気をつかってあげると、お客様はとても喜んでくれます。
接客をしている従業員の方が、ちょっと気をつかってくれるといいのですが。。。

 

 

全国接客NO1はアルバイトの大学生

ミスタードーナツ知立駅前店には、大学生アルバイトで長田陽香さんという方がいます。彼女は、優秀な店員を決める全国大会の優勝者です。

 

その長田さんは、どんなことをしているのでしょうか?

積極的にお客様に声をかけ、気を使っています。
乳母車を押しているママさんがお店に入ろうとしていたら、ドアを開けてあげ、帰ろうとしたらドアを持って置いてあげる。

そんな簡単なことばかりです。
よくセンスの問題といいますが、長田さんのしていることは、気付かない方がちょっと冷たいのでは?といったことばかりです。
これが全国NO1なのですから、問題は、接客のスキルではなく、自然とするようになれるか、、、ということにありそうです。

 

では、長田さんはどんな考え方をしているのでしょうか?
「すべてのお客様にあった接客をすること。その人が求めていることを考えて行動する」ということをモットーにしています。
そして、あったらいいなと思うサービスを、マニュアルになくてもどんどん提供しています。

長田さんのモットーは、帝国ホテルの接客モットーと同じです。
”お客様に要望を言われてしまってからでは遅い。言われる前に察して先にサービスするのがプロのホテルマンである”
接客NO1の石川県の加賀屋旅館でも同じです。仲居さんはお客様に聞きません。見て感じたらすぐに行動に移します。

ミスタードーナッツでも、帝国ホテルでも、旅館でも、サービスの内容自体は簡単なことです。大体が、中学生でもできることです。

 

違いは、察する力です。察しようという態度ともいえます。
「お客様の一歩先回りをしてサービスする。」 このことに価値を感じられないと、このような態度を身につけることはできないでしょう。

繁盛店と低迷店の差は、ここにあるようです。

 

 

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工藤 英一

工藤 英一 について

Qualia-Partnersの代表の工藤です。ゼネコンの研究員から会社経営を経てコンサルタントになりました。自身の経験から、リピーターとの関係を深めお得意様を増やしていくことを強く勧めています。
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