近隣に新規に出店した競合店に差をつける!

 

近隣に多くの競合店が開業し、無料情報誌などに広告を出し新規顧客の獲得に取り組んでいます。既存顧客が他店に流出しているのですが、どのように差別化を図っていけばよいのでしょうか?

差別化とは、自店のいいところを徹底的に伸ばしていくことで実現できるものです。いいところを伸ばしていくと、とてもファンになってくれるお客様ができる一方、それを嫌うお客様も出てきます。お店の個性が強くなり、好き嫌いがはっきりします。つまり、お客様を切ることでもあるわけです。

 

 

他店に流れていくお客様は、それほど、お店のファンではなかったということです。

ファンのお客様だけが残っていき、一旦、お客様の数が減ることになります。
その後、自店のいいところを伸ばしていくことで差別化が強くなっていくに従い、今まで来なかった新しいお客様が来てくれるようになります。
徐々に商圏が広くなっていきます。この段階で、お客様の数が戻ってきます。
自店のいいところを強くしていくことで、ファン度合いの強いお客様ばかりになっていきます。

 

1.差別化の進め方

①お客様が評価している自店のいい点を見つけます。そして、評価されている点を、4つの優れている点に照り合わせます。

②なぜ、そこが優れているのか?原因を突き止めます。

③原因を強化することでさらに強みを伸ばしていきます。

 

 

2.差別化の4つの優れている点

①業務の進め方が優れている
仕事の進め方がよく、お客様を待たせず、価格も安くできている。(アスクル、DEL、牛丼屋、回転寿司屋など)

②技術力やデザイン力が高い
高いスキルや技術によって、完成度の高い仕事を行っている。(洋菓子店や和菓子店、パン屋、創作料理店、花屋、建築設計(デザイン)事務所など)

③対人対応力が優れている
顧客と会話が多くニーズを汲み取り、それをすぐに現場に反映している。(美容院やマッサージ、オーダーメイド服、婦人服店、介護、コンシェルジュなど)

④経営者や従業員に魅力を感じている
お客様が、経営者や従業員に魅力を感じており、会って話すこと自体が価値になっている。

 

 

 

3.ヒアリングやアンケートを行い差別化する

①お得意様に、「どんな時に、うれしいな、良かった、また来ようと思った」かを聞きます。
お得意様だけを集めて、無料ネイルサービスなどのイベントを開き、その中で「どんな時に、うれしいな、良かった、また来ようと思った」かを聞きます。

②意見から、お客様が共通して「良い」と思っているところを抽出します。

③それらを良いところを、4つに分類します。

④なぜ、その良さができているのかを、上の4つの優れている点から考えます。

 

たとえば、

美容院で、カットの手早さ(①)が評価されている場合
→ 原因 ベテランの優れた技術と無駄話をしないこと。
→ 強化 ベテランの技術を皆で学ぶ+無駄話をしないようにする
→ 商品 15分カット2000円などの早くて安い新メニューを考える。
→ 今後 新メニューで集まった新規のお客様にカット以外のメニューを紹介しお得意様へ育てていく

技術やデザインの良さ(②)や接客(③)待たせないことが評価されている場合
→ 原因 美容師の技術を高める研修といい設備+なるべく一人のお客様に集中して担当するように作業工程を上手く組み合わせられていること
→ 強化 思い切って海外研修をして技術をさらに高める+予約が入った時点で自動的に工程を組むようにする+携帯からで待ち時間が確認できたり、予約後待たされる場合には買い物に出れる(呼び出ししてくれる)システムを導入する
→ 商品 指名の美容師が専属で最短でやってくれる待ち時間ゼロのVIPコースを設定する
→ 今後 VIPコースのお客様を最優遇する

 

差別化は両刃の剣です。自店の良いところには4種類あります。自店だけが認めている点、お客様だけが認めている点、自店とお客様の両方が認めている点の3つと両方が知らない点です。 

この中で、自店だけが認めている点を伸ばすことは、非常に費用と手間がかかり負担が大きくお店を危険にさらすことさえあります。ですから、競合対策での差別化では、必ずお客様がすでに認めている点を伸ばさなさければなりません。

お客様のほうが、お店の価値を知っている場合が少なくありません。

 

 

 

 

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工藤 英一

工藤 英一 について

Qualia-Partnersの代表の工藤です。ゼネコンの研究員から会社経営を経てコンサルタントになりました。自身の経験から、リピーターとの関係を深めお得意様を増やしていくことを強く勧めています。
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