エクスペリエンスデザイン

商売において「お得意様を大切にする」ということは当たり前のことです。利益の8割がお得意様からきているのですから。

しかし、この当たり前は本当なのでしょうか?

確認してみませんか。
①まず、金額や来店回数などでお得意様を決めます。お得意様の年間の売上からお得意様に出したDMなどの経費を引いてください。
②次に、それ以外の売上から年間のキャンペーンなどのお得意様以外での広告費を引いてください。
③最後に、この二つの粗利益を比較し、お得意様の粗利益がそれ以外のお客様の粗利益の4倍になっていれば、お得意様は利益の8割を出していることになります。

何倍になりましたか。
もし、2倍程度、つまりお得意様の利益が5割程度しかないのなら、なぜ新規のお客様の数はかなり多いはずです。それはなぜなのでしょうか?

今度は、もし、お得意様を少しだけ増やしたらどうなるでしょうか。
もし、毎月一人だけお得意様を増やすことができたら、どのくらい売上が伸びていくのでしょうか?

ここから計算表をダウンロードして計算してみてください(数値を入れると、自動的に結果に売上が出ます)。
ここよりダウンロードしてください → otokuizou1

 

 

 

 

お得意様は重要です。これからも同じように重要なのでしょうか?


お得意様は、多分、今まで以上に売上の柱になっていくと思います。年金や税金のことを考えると、年々お客様はお金を使わなくなっていくのが自然です。今まで以上に、安い価格の店にお客様は集中するようになります。一方、矛盾しているようですが、反対にお金持ちはよりお金持ちになっていきます。バブル崩壊後、不景気のさなかに、日本のお金持ちの数は2倍に増えてきています。この傾向は、世界的にも強くなっていくばかりなのです。今後、もの凄く安くするのか、お金持ちを相手に商売をするのか。選ぶ必要に迫られるかもしれません。

飲食店なら3年で8割が消えます。10年残るお店は1割もありません。普通の中小企業でも同じです。10年残るのは5%足らず。それが、今後さらに厳しくなっていくのです。

 

 

いまから10年先を考えると、単なるリピーターで大丈夫なのでしょうか?

これから先10年を考えると、”今後さらに不景気になっていっても店を支えてくれるお得意様”を増やすことが必要です。できれば増やしていく仕組み自体を持ちたいものです。そのためには、”不景気になっても店を支えてくれると思われるお得意様”を見つけ出し、そのお得意様の満足度を上げるやり方を生み出し続ける仕組みが必要です。様々な満足度を上げる方法を学ぶのではなく、満足感を高める方法を創りだす仕組みが必要なのです。

 

 

そもそも、お客様の満足とはどのようなものなのでしょうか?

お客様の満足には3つの特徴があります。

1. 3種類の満足       : 不満は解消+コツコツ満足度を高めるor惹きつける
2. レベル5のみ実用的  : お客様はものすごく満足して、はじめてりピート、口コミをしてくれる
3. 集中化          : お客様は絞り込まないと満足度をすごくあげることはできない

①満足には3種類あります。
魅力的品質要素:赤い線
それが充足されれば満足を与えるが、不充足であっても仕方がないと受けとられる品質要素。
一元的品質要素:緑の線
それが充足されれば満足、不充足であれば不満を引き起こす品質要素。
当たり前品質要素:青の線
それが充足されれば当たり前と受け止められるが、不充足であれば不満を引き起こす品質要素。
これらから、満足を上げるには、当たり前品質を確保して不満を減らしておきながら、コツコツと一元的品質を上げていくのか、新商品で魅力的品質をグッと上げるのか、2つの方向性があることがわかります。

②レベル5のみが実用的
左記の図は、満足度と購入代金の関係の図です。満足度が95を超えると、購入代金が急に上がっているのがわかります。アンケートなら、”満足(レベル4)”ではなく”とても満足(5)”ということにになります。お客様は、とても満足して、はじめて、リピートしてくれたり口コミいをしてくれるわけなのです。実際に売上を伸ばす、お得意様を増やすには、お客様に「とても満足しました」と言わせないといけないということなのです


③集中化
左記の図は、JCSI調査での、お客様の満足度の高さと満足度のばらつきの関係を現したグラフです。お客様の満足度が高い会社は、バラツキが少なくなっています。こうなるのは、とても満足しているお客様ばかりの会社なのか、満足しているお客様もいれば不満のお客様もいる会社なのか、考えてみれば当たり前のことです。しかし、売上や紹介につながる満足度が非常に高いお客様は、バラツキが少なくなると一気に増加するということでもあります。お客様の満足度のばらつきが少ない会社には、リピートや紹介をしてくれるお客様が多いということです。では、ばらつきを少なくするにはどうしたらいいのでしょうか?最も現実的な方法は、お客様を絞り込むということです。

 

また、満足感とは知覚価値というものからやってくるということが分かっています。

左記の図は、JCSI調査によるお客様が満足する因果関係のモデルです。お客様は期待し、期待通りだったのかを知覚品質で評価し、それに対する価格は見合っていたかを知覚価値で判断します。良いと思えば、満足し、リピートしてくれたり口コミをしてくれます。

この流れの中でも、個人的な要望や期待にどのくらい応えてくれたかが強く影響しており、次に常に全般的に感じる品質が高いことが求められていることがわかります。”個人的な要望や期待”、”常に感じる全般的な品質”といった曖昧なもの、お客様によって感じ方が違うものが個々のお客様の満足感を作り上げているのです。当たり前のことですが、満足度を高めるには、お客様一人一人がどのようなことを求めているのか、どのようにすれば品質を高く感じてもらえるのかを考え、ひとつひとつ満たしていかなければならいということなのです。


 

お得意様が当たり前だと思うこととは?

お得意様があって当たり前だと思うことをきちんとおこないながら、コツコツとすればするほど満足してくれることをしていくのか、お得意様が魅力を感じる新しい商品やサービスを提供するのか、2つの方向性があることがわかっています。

では、お得意様が当たり前だと思うこととは、常に店をきれいにし良い接客をし良い品質の商品をお得感のある価格で提供することなのでしょうか?
お得意様が魅力を感じる商品とは、お得意様の個人的な要望や期待に応えるということなのでしょうか?


例えば、クリーニング屋さんなら

お客さんに「あなたがクリーニング屋さんを選ぶポイントはなんですか?」と聞くと、近くて、安くて、仕上がりが良いところと答えがきます。しかし、今度は、「満足していますか?」と聞くと、満足ですと答えが来ます。とても満足しているわけではないのです。実は、凄く満足していると答えたお客様の多くは、ピックアップサービスをしているお店のお客さんだったのです。

お客様は、お得感や仕上がりの良さは、良ければよいほど満足感を感じます。一方、ピックアップサービスは、良ければとても嬉しがりますが、なければないで不満には感じません。スピードや修繕サービスに対しては、良くて当たり前で悪ければ不満に感じ、反対に、デリバリーサービスやお店の広さは良くても悪くてもなにも感じません。

つまり、営業時間を伸ばし愛想をふりまき、ポイントサービスや付属品の引き取りサービスなどをいくら一生懸命やっても、あまりお客様は喜ばないのです。お客様を喜ばさせるには、ポイント(コツ)があるということなのです。

しかし、いろいろな疑問がわいてきます。

例えば、
・お客様はピックアップサービスに喜ぶのに、なぜデリバリーサービスには喜ばないのか?
・これだけの質問項目で、全部カバーできているのか?他に質問すべきことはないのか?
・満足するピックアップサービスとは実際どんなものなのか?
・スピードは上げても本当にそれほど喜ばないのか?
・高度な修繕サービスを望んでいるお客様がいるのでは?
・クリーニング店でクリ-ニング以外のサービスでお客様が喜ぶことはないのか?
(洗剤を販売する、手芸用品を置いてみる、、、メイドさんがいるところもあるようです。)
などです。

デリバリーサービスは本当に喜ばれていないのでしょか?なにかやり方がまずいのではないのでしょうか?言い換えれば、お客様がピックアップサービスには価値を感じるが、デリバリーサービスには価値を感じていないのです。洗濯ものを取りに来てくれる時に感じる知覚価値は高いのに、届けてくれる時に感じる知覚価値は低いのです。いったい何が違うのでしょうか?

 

 

この知覚価値の差を知るには、単なるアンケートではできません。

お客様がどのようなやり取りをしてどのような気持ちになっているのかを知る必要があります。つまり、お客様が、クリーニング屋が洗濯ものを取りに来てくれた時、届けてくれる時にどのような経験をしているのかを調べていくわけです。

自店でのクリーニングサービスの全体を知るには、お客様がクリーニングを出すところから引き取るまでを、手順(時間)を追って調べていかなければいけません。お客様が、どのような経験をし、どのような気持ちになり、どのように思っている(振り返っている)のかを調べていくわけです。

すると、先に湧いてきた様々な疑問が解けていきます。その中に、お得意様を非常に喜ばせ、満足させる方策のヒントが出てきます。これらの方策のなかで、自社でできることをやっていくわけです。この時、自社がどんなことが得意で、どんな経営資源を持っているのかを思い返してみます。自社の経営資産を確かめてみて、できるだけいろいろな方策を考えてみます。そして、試していき評判の良いものを残していきます。※経営資産を引き出す方法はこちら

 

 

考えてみれば、”お客様の経験をよくしていけば満足度が上がる”というのは当たり前のことです。

お得意様は、あなたのお店を利用する度に、様々な体験をしています。電話をした時、お店に行った時、注文した時、支払いをした時など、小さな体験の連続です。そして、その体験を振り返った時、いろいろ思い出し、いろいろと考えます。よかったな~ 嬉しかったな~ 今度はこうして欲しいな~などいろいろです。それが経験となります。そして、また、2,3度とお店を利用し、経験を積んでいくわけです。

・”今後最も支えてくれるお得意様”は、どんなことが好きで、どんなことが嫌いで、どんなふうに感じるのでしょうか?
・お得意様に、不満を感じさせないで大喜びさせるコツ、ポイントはどこにあるのでしょうか?
・もし、周りのお店もピックアップサービスをしていたら、、、どうであったらお得意様はずっとうちにクリーニングを頼んでくれるのでしょうか?

 

 

では、お得意様の経験をとてもよいものにするにはどうしたらいいのでしょうか?

お得意様の経験をデザインしてみるのです。エクスペリエンスデザイン(EXPERIENCE-DESIGEN)というやり方をします。

エクスペリエンスデザインは、もともと、システムや機器を様々な分野の知識を総動員して人が気持良く使えるようにするためにつくられた設計思想、設計方法です。

いまでは、この考え方は商品からサービス、そして企業の組織の革新、NGOなどの地域発展事業のための使われるようになっています。その最先端を走っている企業が世界最高のデザイン・コンサルティング・ファームIDEOです。※個人的な見解ですが、IDEOのやり方は、架空の顧客像(ペルソナ)は作らないため、現実的で効果のあるやり方だと思います。

 

 

そのIDEOのエクスペリエンスデザインのプロセスは、以下の5stepになっています。

1.Discovery
2.Interpritation
3.Ideation
4.Experimentation
5.Evolution

1.Discovery:発見する
このフェーズでは、機会を捉え、新しいアイディアをつくり、アイディアに確固たる基盤をあたえるのが目的です。顧客の要望を深く理解することで、良い解決策をつくりだすことができるようになります。
①define the challenge:目的を共有する
なにに向かっているのか なにを実現しようとしているのかに対して共通の理解を持つことでメンバーがぶれなくなります。お客様の深い動機や望みを知っておことは重要です。
②prepare resarch:調査の準備をする
計画を作ることで、方向をまとめ時間を有効に使うことができます。調査計画は、ひらめきを得るためにいろいな人の視点や馴染みのない背景から学べるように作ります。また、どんなひとから話を聴きたいかをイメージし、質問のガイドを作り、具体的な調査テクニックを学んでおきます。
③gather inspilation:ひらめきを集める
まず、好奇心をもって、発想や新たな視点などを見つけ安くなるために、自分の周りを観察する訓練をします。次に、個人から話しを聴くことで、他人の考え方や態度のついて学び、グループセッションをアレンジすることで、様々な人の意見を聴くことを学びます。あるテーマのことについて深く知りたい場合には、専門家に聴きます。
2.Interpretation:解釈する
このフェーズでは、調査で聴いた話から意味のあるインサイトを引出し有効なデザインにつなげることを、説得力のある視点やアイディアの方向性がはっきり出るまで、繰り返していきます。
④tell story:そのままの話を伝える
現地調査で知ったことを、一般論ではなく生の話を共有するために、聞いた話をメンバーにそのまま伝える。
⑤search for meaning:話の深い意図を調べる
集めて共有した話や気づきから意味を見出すことをしていきます。テーマを決め、さらに深く、詳細に、並べ替えたり分析していくことをなにかが見えてくるまで続けていきます。
⑥frame opportunities:ひらめきや気付いたことをとっておく
様々なフレームでインサイトを見える化しておくことで、すぐに思い出せるようにしていきます。気付いたことやインサイトをブレインストーミングの疑問に載せておきます。
3.Ideation:アイディア出し
しっかり準備されたブレインストーミングで、多くのアイディアを出していきます。
⑦generate ideas:アイディアをどんどん生み出す
ブレストでアイディアをできるだけ出し拡散させていきます。そして、有望なアイディアを投票で選び、アイディアをとにかく形にしていきます。どんな形でも良いので、プロトタイプを作ります。
⑧refine ideas:アイディアを現実的なものに洗練する
実現しようとした時に様々な制約に突き当たることが予想されるので、現実性チェックしておきます。重要なポイント、改善改良する方法をまとめておき、考えや疑問をメモしておきます。
4.Experimentation:とにかく実験する
現場に導入するためにプロトタイプを作成します。どんなものでもフィードバックが得られれば、次にどうすればいいかが分かります。
⑨make prototypes:試作する
プロトタイプがあれば、アイディアを共有したり話し合うことができます。
⑩get feedback:感想をあつめる
実物のテスト商品をつくることでアイディアの具体化する方法が引き出せますが、正直に話してもらえる場を用意しなくてはなりません。プロトタイプを使ってフィードバックを得ます。開発過程をよく見てきているお客様は細かいフィードバックをくれますが、それらのどれが改良に役立つのかを考える必要があります。また、プロトタイプを使っていただいたくセミナーが終わったあとなどの微妙な反応が最も重要であることが多いものです。
5.Evolution:進化させる
コンセプトを進化させ、それを実現させるたにいろいろな人の協力を得る
変化は思ってもいなかった時に起こり、微妙に起こる変化が大切
⑪evaluate learning:役に立つ感想を選び出す
フィードバックは貴重だが目的に合わないものもあります。選んで使わなければなりません。選ぶ基準を決める必要があります。
⑫build the experience:導入する
アイディアを現場に定着させるのに、費用や人材や時間などがどのくらい掛かるのかを見積もります。また、パートナーを見つけ、組み込みを考え、導入計画をつくります。導入しても効果が分かりにくい場合が多いものです。上手くいった徴候をとらえなくてはなりません。また、現場に導入するために、重要信頼でき感動的な話をつくって周囲を巻き込んでいきます。

 

 


文章で書くと難しいのですが、プロセスは簡単です。

現場から情報を集め → 集めた情報を見える化し深く考え → 解決策をブレストでみんなで考え → 思いついたらプロトタイプを作って試し → 完成品を現場に導入して使ってもらう。
この5stepです。情報を集める方法や、見える化する方法には様々なものも用意されています。

しかし、これを普通のお店や企業ですることはできません。インタビューをすることや、お客様にくっついていってなにをするのか見学するわけにもいきません。また、これだけに何ヶ月もかけるわけにはいきません。費用も莫大なものになってしまいます。現場やお客様のことを誰よりもよく知っている経営者やスタッフがこのステップを進めることで、大幅にコンパクトで簡単なプロセスにすることができます。

 

 

進める方向性は、2つです。”今やっている業務の改善”か”新しい商品の投入”です。

①今やっていることの改善では、
不満を減らしながら、それが充足されれば満足するが不充足であれば不満を引き起こす品質要素、クリーニング屋さんでいえば価格と仕上がりの良さのようなものをより良いものにしていくことをやっていきます。また、お得意様が、効果を今まで以上により実感できるような工夫も加えていきます。

②新しいサービスの提供では

不満を減らしながら、それが充足されれば満足を与えるが不充足であっても仕方がないと受けとられる品質要素、クリーニング屋さんでいえばピックアップサービスのような新サービスを見出し業務に組み込んでいきます。新サービスの発見の方法は、主に不満を解消する視点から探していき、ニーズを確認しながら選び出していきます。

 

 

このステップを進める上での最大の問題は、お客様は自分のしていること考えていることのほとんど(95%)を意識していないということなのです。

意識していないばかりか、さらに、人は、本当はなぜそうしたのか自分では理由が分からないときに、後から適当な理由を付けてしまいます。このため、お客様にそうした理由を聴いても、それらしい理由は話してくれますが、本当の理由が分からないのです(このため、アンケートやインタビューは効果がないと言われています)。このことを選択盲と言います。このことを端的に証明しているBBCの社会実験があります。

これは、スーパーの売り場で、ジャム会社の聞きとり調査を装っているものです。青いボックス(ブラックベリー)と赤いボックスに入っている2種類のジャムとの味を比べて、どちらが好きなのかを選んでもらい、その理由を教えてもらいます。しかし、仕掛けがあります。赤いボックスの上半分にはラズベリーが入っているのですが、裏返した底半分にはブラックベリーが入っているのです。
赤いほうのが美味しいといった方には、もう一度味見をしてもらうのですが、今度は分からないように赤いボックスをひっくり返して、青のボックスと同じジャムを味わってもらうのです。そして、好きな理由を話してもらいます。すると、最初と味が違うはずなのに、もっともらしい理由を話すのです。※選択盲の正式な実験の報告の動画はこちら

この問題を克服するために、様々な方法が考えられています。
アンケートやインタビューでも、聞き方や聞く項目に工夫(厚生省の病院に関するアンケートなど)が施されています。一方、お客様の行動を観察することが重視されてきています。行動観察という分野です。専門家が観察する場合や、お客様の中に入っていき観察するエスノグラフィックな観察方法やお客様に弟子のようについて周り「なぜそうしたのか?」と質問しながら進める方法、また、お客様自身に写真などで記録とコメントを自分で取って来ていただく方法など様々なものがあります。しかし、一番よくお客様を観察しているのは、現場でお客様に直接接している経営者やスタッフさんです。現場の経営者やスタッフさんに日頃お客様に接していて思うことや、もう一歩積極的に観察していただくことで、いろいろなことが分かってきます。

次に、集めた情報をもとに、お客様の行動を視覚化することをします。
誰もが分かりやすくすることで、メンバー間で情報が共有されます。そして、同じ土俵で様々な意見を出していき、解決策の案をできるだけ多く出していきます。この時には、良いファシリテーターが必要です。ペルソナという仮想の典型的なお客様像を作り上げ、このお客様がどのような行動うをしていくのか、どのような経験をするのかをシナリオ(ストーリー)つくり、再現していきます。

 

このシナリオをもとに、お客様をより満足させる方策を練っていきます。
実際には、ターゲット顧客が決まれば、自ずと方策は見つかってきます。現場をよく知っていて日頃からお客様に接している経営者やスタッフが考えると、現実的な方策のいくつかはすぐに出て気ます。さらに、多様な方策を引き出すのには、経営資産を掘り起こすと上手くいきます。経営資産とは、ノウハウや設備や人脈など会社や従業員のなかにある会社やお店のポテンシャルのようなモノです。※経営資産について詳しいことはこちらを参照してください。

 

考え出した方策を現実的なものにするには、プロトタイプをつくりどんどん試していくのが最も良い方法です。

 

プロトタイプには、

・ラピッドプロトタイピング 3次元のモノ
・ペーパープロトタイプ 2次元の紙のモノ
・ロールプレイング サービスなどの演技
などがあります。

思いついたら、手直にあるもので、とりあえず作ってみます。サービスなら、簡単なシナリオを決めて演技をして見ればいいのです。多少恥ずかしくても、関係ありません。とにかく、触ったり、見たりできるものにして、みんなで話し合ったり、いろいろな人に見てもらい感想をいただくことが、最も効果的で最善の方法です。考えすぎず、とにかく作ってみる!

※左記の写真はインシュリン注射器のプロトタイプの変遷です。須田富士子さんのIDEO報告書の中より引用させていただきました。

 

 

良いエクスペリエンスデザインを実現できるかは、”どれだけお客様が意識していない部分を捉えられるか”にかかっています。また、同じ様に、”メンバーのひらめきをどれだけ多く引き出せるか”に影響されます。


見ていないのに学んでいる

両眼に異なる画像を提示し,片方の輝度をもう片方に比べて一定以上に高くすると,輝度の低い方の画像が見えなくなるという現象が起きます。この時、見えない方の目に、パズルの答えの絵を見せるとどうなるでしょうか?

パズルが解けるようになるのです。見ているという自覚がないだけで、脳は勝手に見て覚えているのです。そして、問題を解くときに解答を無意識に思い出してくれるのです。 → 論文はこちら

日頃から、眼に入っていないということは多く経験するものです。目の前にあるのに気遣いないことも多々あります。しかし、脳は見て覚えているのです。ですから、エクスペリエンスデザインで考える時も、どんどん見えるようにしていくことが効果的です。壁一面にポストイットや写真やメモを張り出していき、全部を一望できるようにするのです。また、試作品を作って見て手にとって見れるようにすることも、ひらめきを引き出すことに役立ちます。また、日頃からお客様を一番よく見ている現場の方は、覚えていないかったり、思い出せなくても、膨大なお客様の記憶を持っています。ですから、現場の方は、パズルの解答がのように理由は分からなくても、「こうしたほうが良いと思う」という答えを教えてくれるのです。

 

お客様も自分がなぜそれが好きなのか、満足を感じるのかが分かっていません。

お客様は、無意識で好き嫌い、満足不満足を感じています。ですから、お客様がうれしいと感じることをうまく提供できれば、まるで先回りされているように感じさせることができます。「この人わたしより私のこと分かっている。」と感じさせるのです。実はこのことが、信頼感を生み出します。また、このような経験の積み重ねが愛着感をつくりだしてきます。愛着感までになると、本当にロイヤリティーの高い、不景気になっても支えてくれるお得意様になってくれます。

One Response to エクスペリエンスデザイン

  1. Johnd61 says:

    Okay this YouTube video is much enhanced than last one, this one has pleasant picture feature as well as audio. ekkdkdfeafeg

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