しばらく来ていないお客さまにこそビジネスチャンスがある

 

繁盛しているお店は、例外なくもっとも「リピート客の獲得」に力を入れています。新規顧客の獲得や顧客単価を上げることも大切ですが、リピートしていただけるお客様を一人でも多く増やすことに徹底的に取り組んでいます。

 

1.行かなかったのは単に忘れていただけです

来店しなくなったお客様の種類は、4つです。
①ニーズが変わった
②嫌なことがあって行きたくなくなった
③転勤などで引っ越したのでけなくなった
そして、④なんとなく忘れてしまっていた です。

*これらの割合は?
・忘れてしまったお客様が50%
・ニーズが変わったお客様が20%
・嫌なことがあって行きたくなくなったお客様が20%
・転勤などで引っ越したのでけなくなった10%

ぐらいだと思います。業種や立地もよりますが、想像以上に、忘れてしまったお客様が多いと思って間違いありません。

アンケートで、「満足しました!」と答えたお客様の内、実際にまた来るお客様は、20%もいません。「感動しました!」と答えたお客様でさえ40%もいません。
よくブログや食べログに「また行きたいお店です」と書いてありますが、お客様はそれだけでは来ないのです。

 

 

2.なんとなく来なくなったお客様への対応

お客様は想像以上にめんどくさがり屋です。
家や会社のの近くや通勤の途中にないと、行かなくなります。たとえ、歯の治療でも、痛くなくなったら行かなくなってしまいます。
歯科医院への通院を途中でやめたことがある人は1/3以上で、理由は「面倒になった」(46.9%)が半部です。
マッサージでも整骨院でも、何回か通って体を治していくことでさえめんどくさいのです。
最初は、目新しくて何回か通いますが、仕事で疲れていたことなどがきっかけで、めんどくさくなってしまいます。

ましてや、レストランや居酒屋であれば、なおさらです。50m歩くことさえめんどくさがります。
友人に、「ここ良いお店だよ」と紹介されて、100m先のお店にうれしそうに歩いて行きます。
そして、良かったので、今度は他の友人と一緒に行きます。
しかし、「どこにしょうようか~」とまったりとしたいつもの雰囲気の時は、「ここでいいか~」道路を挟んで反対側にあるお店でとなってしまいます。

そんなお客様たちが久しぶりに行きたくなるのは、こんな時です。
「テレビで見て(先代だったらあり得ないと思う)また行きたくなりました。」
「ブログをみて、久しぶりに行きたくなった。」
「ちょっと高くて行けいない店だけど、誕生日なので行った。」
「結婚記念日の食事会で、久しぶりに行きました。」
「最近 鶴竜の活躍で 大相撲も 面白くなってまいりました。そんなことを 思いながら今日行きたくなった!」
「都庁の展望台から、スカイツリーとタワーの両方が見えましたが、東京タワーに久しぶりに行きたくなりました。」

なにか、ちょっとうれしい行く理由があればいいのです。
思い出す何かがあればOKです。
「〇〇だから今日ここいかない」と友人に話せることがあれば十分です。

しばらく来ないお客様には、「〇〇祭り」でも「クーポンプレゼント」でも「新商品ご紹介」でもなんでもいいので話題を提供してみましょう。
「お顔が見たいです。」といった、季節のあいさつの手紙だけでも大丈夫です。

 

 

3.ニーズが変わってしまったお客様と嫌なことがあったお客様への対応

問題は、嫌なことがあって怒ってこなくなってお客様です。
その中でも一番困るのが、何も言わないで来なくなってしまった方で、こちらとしては理由も何もわかりません。
黙って行かないことが、お客様の無言の抗議なのです。

たとえば、美容院に通わなくなった理由として、
・担当の人が話しかけてきて答えるのが面倒
・担当の人以外は、あいさつもしないし目も合わないしニコッともしない
・担当の人が勝手に盛り上がっていて疲れる
・床のすみやトイレが汚い
・変になれなれしい
・話し方がエラそう
・常連客ばかりひいきにする
などとよく言われます。

不満を持っているお客様には、不満を言っていただくことができれば、また、戻ってきてもらえます。

クレームは宝の山といいますが、これは、「クレームを言ってきたお客様に迅速で満足できる対応をすると、約8割の方が、リピーターになってくれる」ためです。
不満を言っていただくことができれば、お得意様になっていただくことは意外と簡単のです。

実は、「満足でした」と答えていただいたお客様よりも、お得意様になっていただける確率が高いのです。
そこで、まず、プレゼントを提供し、そのうえで、アンケートをお願いします。
プレゼントは、割引クーポンや久しぶりに来店いただいた記念のプレゼントなどです。
アンケートで、なぜ来なくなったかを聞きたいですが、直接聞くのにはお互いに抵抗があります。

そこで、アドバイスをお願いします。
過去にご利用になっていただいたことをもとにアドバイスをお願いするのです。

また、その業種に求めることを聞きます。これも間接的に聞きます。
たとえば、美容院で一番うれしかったことはなんですか?と聞きます。
これから、どのようなことを求めているのかが推定できます。
そして、最後に、自店へのアドバイスをお願いします。

一連のこの質問で、ニーズが変わってしまったお客様の今のニーズもわかります。

 

 

4.引っ越してしまったお客様へは?

残ったのは、転勤などで引っ越してしまったお客様です。
仕方がないので、放っておくしかないのでしょうか?

できれば、年に1,2回は手書きの「お元気ですか手紙」を送りましょう。

多分、お客様は、お店に行って買うから、商売になるから手紙やメールをくれていたと思っています。
もう、お店に行けないのに手紙をもらい続けると、、、
「あのお店の人は、私をお客様とみているのではなく一人の友人としていてくれているんだ」と思うようになります。

この気持ちを持っていただいた方こそが、本当のお得意様だと思います。
確かに売り上げにはなりません。
しかし、本当のお得意様を得る絶好の機会です。

本当のお得意様は、きっと、お店を応援してくれます。

 

 

 

昨日食べた夕飯は何でしたか? その前は?
家や会社の周りにあるお店や病院を思い出せますか?数店ではありませんか。

昔一度会ったことのある人と久しぶりに会って、付き合ってしまったことってありませんか。
学生の頃は頼りないやつだなと思っていたのに、社会人になってからは大した奴だと思う友人っていませんか。

人もお店も成長します。
久しぶりに会うと喜んでもらえたり見直してみらえるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

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工藤 英一

工藤 英一 について

Qualia-Partnersの代表の工藤です。ゼネコンの研究員から会社経営を経てコンサルタントになりました。自身の経験から、リピーターとの関係を深めお得意様を増やしていくことを強く勧めています。
カテゴリー: 問題解決, 悩み解決案 パーマリンク

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