新商品開発 第3章4)ヒット商品から新商品を考える方法

ヒット商品や現在人気が出てきている商品を見て、 どのような人が?・どんなシーンで?・何のために?・どこが良いと思って使うのか?を考え、自社の商品に応用することで新商品のコンセプトが考えられます。

 

4)ヒット商品から新商品を考える方法  

ものづくりカフェ

 

①ヒット商品・人気商品情報源

・2012年楽天市場ヒット番付 http://ranking.rakuten.co.jp/yearly/banduke/

・発明学会 ヒット商品 http://www.hatsumei.or.jp/idea/hit.html

・新商品紹介
「日刊工業新聞」彩々新製品
日経トレンディ ヒット商品ランキング2012
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0900U_Z01C12A1000000/
モノ・マガジン http://www.monomagazine.com/

・北海道トラベラーのブログ、人気ヒット商品!http://ameblo.jp/ta04ka27/

・kickstarter http://www.kickstarter.com/ で人気の商品を参考にする

・CAMPFIRE http://camp-fire.jp/ で人気の商品を参考にする

・FANCY http://www.thefancy.com/ で人気の高い商品を参考にする
※popularで検索すると人気上位がでてくる。

・Etsy http://www.etsy.com/ で人気の高い商品を参考にする
※most popular itemで検索

・ものづくりカフェfabcafe http://www.fabcafe.com/

 

 

 

フィットカーブ

②フィットカーブから新商品を作り出す

日経トレンディ ヒット商品ランキング2012 5位のヒット商品に、フィットカットカーブというはさみがあります。

軽い力で、段ボールやペットボトルなども切れるもので、200万本近くも売れています。

これは、主婦がはさみをどのようなときに使っているのかを調べたところ、「紙ではなく、段ボールやペットボトル、牛乳などの紙パックなどの厚手のものを切るのに使っているのが多いことが分かった」ため、開発した商品です。

価格も、事務用品のはさみと同程度に押さえることを目標とし300円を実現しています。

 

 

③このヒット商品をヒントに新商品を考えていきます。

まずは、開発のきっかけが「はさみでダンボ-ルなどを切るので力がいてやりにくい」ということから、「家事の中で力が必要なシーン」を探します。

風呂掃除、木をのこぎりで切るシーン、布団上げ、買い物、机などの家具の移動などが考えられます。

調べてみると、布団上げ以外では、既にそれぞれ力のいらない商品が考えられています。

ですから、軽い力で簡単に布団をたたんで上げられる商品を考えるのがひとつの方向になります。

もう一つは、「紙パックをゴミに出すには切って平らにしなければいけないけれども、はさみでは力が必要で指が痛くなるし、カッターは危ないし、めんどくさいので旦那にやらせるようにしている」と言うことから、「主婦がやりたくなくて避けている家事」という視点で見ていきます。

すると、特に苦手意識が強いのが、魚やイカを捌くことだと言うことが分かります。

特に内蔵を引き出したりするのが気持ち悪かったり、手が魚臭くなるのが嫌なようなのです。

ですから、あまり手を汚さずに魚の内蔵を簡単に処理できる器具があれば人気が出そうです。

 

 

 

campfire香り

④自社の強み(特徴的な技術)から新商品を開発する場合

例えば、自社の強みが「香りの作り(調剤)」である会社が新商品を開発する場合、

・調香技術を使って
・人気商品から商品コンセプト考え、
・不足技術は外部の企業に協力してもらう

ことで新商品を開発することが出来ます。

 

 

⑤CAMPFIREで資金調達に成功した人気の商品をみていくと、

「世界初!メッセージが届くとスマホが香る 「ChatPerf」」

http://camp-fire.jp/projects/view/536 と言う新商品がでてきます。

これは、スマホに香り発生器をつけることで、メッセージを送ると同時に香りを発生させるもので、スマホによるメッセージをより体感的に印象深いものにする付帯機器と言えます。

利用する人のニーズとしては、「自分のメッセージをより相手に好く印象づけたい」ということが考えられます。

いい臭いと一緒にメッセージを読んでもらうことで、よりよい印象を与えることを狙っているわけで、メールやLINEのマークの臭い版のようなものです。

 

 

■この発展版としては、

メッセージのニュアンスによって、20種類ぐらいの香りが出せることが考えられます。

ニュアンスに合わせて、機器がその場で瞬時に香りを調合して出してくれるわけです。

さらに、香りに機能性を持たせるのも考えられます。

 

 

■スマホのスケジュールに合わせて自動的に最適な香りを出してくれるのはどうでしょうか?

例えば、ダイエット中であれば食欲を抑える香り、落ち込んでいるときには元気になる香り、仕事中には集中できる香り、恋人といるときにはフェロモン系の香りなどが、シーンに合わせて自動的に出てくるのです。

 

■もう一歩踏み込んで考えると、

パソコンなどから調香の割合を自分で変えることが出来、自分好みの香り、好きな人が喜んでくれるような香り、を自分で調合出来るようにするのも良いかもしれません。

 

回路設計やアプリ開発は外部の得意な企業に任せ、他社の真似の出来ない調香技術を使うことで、
世界初のメッセージが届くとスマホから香りがでる 「ChatPerf」よりも人気の出る新商品、しかも真似の出来ない新商品を開発することが出来るかもしれません。

 


全国商工会議所用小冊子WEB版 「新商品新サービス開発&販路開拓」  目次
第1章 新商品開発の非常識
1)他人が欲しがるものが新商品
2)スティーブジョブスのすごい妄想力?
3)買って使って感動してまでが新商品開発です
4)本当に良い新製品を開発できたと思ったらアメリカで売りましょう
5)新商品のこえるべき3つの絶壁
6)いくら宣伝しても「売れない商品」は売れません
第2章 新商品の販路を切り拓く
1)9つの販路開拓成功物語
2)販路開拓の基本のキ
3)バイヤーに会う方法と小売店に直接売り込む方法
4)東急ハンズとロフトのバイヤーへの売り込み方
5)バイヤーは常にヒットの芽を探しています
6)ヒットするのはバイヤー目線よりお客様目線
第3章 新商品のコンセプトを作る10の方法
1)トレンドを無視してヒット商品はつくれない
2)新商品を開発するときの3つ基本戦略
3)不満・悩みから新商品を考える方法
4)ヒット商品から新商品を考える方法
5)他人のアイディアから新商品を考える方法
6)「変わった使い方をしている方」を見つけて新商品を考える方法
7)ヒットのパターン例から新商品を考える方法
8)オズボーンのチェックリストを使って新商品を考える方法
9)新サービスのコンセプトの作り方
10)キーワードから新サービスを考える
11)最も強力な新商品の開発方法 「すべて真似る」
第4章 すごい製品を開発する
1)新商品開発でどのコア技術を磨けば良いのでしょうか?
2)定食屋さんやケーキ屋さんの新商品開発のコツ
3)常連さんを増やすことをダイレクトに狙った新商品の開発方法
4)新サービス開発を成功させる要
5)ヒットメーカーはすごい技術を外から持ってくる
第5章 すごい製品をヒット商品に仕上げる
1)製品を売れる商品に作り込んでいく
2)90点になるまで絶対にあきらめない
3)新商品のネーミングと隠喩
4)短時間で簡単に誰でも良いデザインを作る方法
5)新商品に高い信頼性をつける
6)正しいお客様をとことん楽しませ話題を作ります

 

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工藤 英一

工藤 英一 について

Qualia-Partnersの代表の工藤です。ゼネコンの研究員から会社経営を経てコンサルタントになりました。自身の経験から、リピーターとの関係を深めお得意様を増やしていくことを強く勧めています。
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