儲けるための正しい安売りの仕方

 

私たちは、何のために安売りするのでしょうか?

1.お得意様を確保維持するために行う
・競合店に価格競争に対抗するため=リピーターを取られないため
・お客に喜んでもらうため = お得意様のロイヤリティーを高める
2.集客のために行う
・イベントのため=集客して売り上げを増やす 現金化
・お客を集めるため = 新規顧客獲得
3.とにかく現金を作るために行う
・とにかく売上を上げるため = 現金が必要
・薄利多売で儲けるため = 薄利多売戦略

安売りをするには、安売りをする狙い、安売りで得たいものをはっきりさせなくてはなりません。
理由はいろいろあります。お客様が減ってどうしようもないから、近くにスーパーのができて安く売っているから、競合他店が安売りを始めたから。。。

安売りをするもっと重要な理由は、安売りをしてお客様を集め、儲けるためです。次に重要なのが、お得意様を競合店に取られないようにすることです。お得意様は死守しなければなりません。

多くの方が安売りをしてはいけないといいますが、安売りは必要です。ただ、正しく行わないと、自分で自分をつぶしてしまいます。

 

 

1.お得意様(リピーター)をライバル店に取られないようにするために安売りを行う

商品には、2種類あります。お客様を引き付け集める商品と利益を出す商品です。
ライバル店に、お客様を集める商品の価格を下げられると集客力が落ちますし、利益を出す商品の価格を下げられるとリピーターの獲得が悪くなります。

リピーターは、利益を生み出す元です。
リピーターの増減は、「新たにリピーターになってくれたお客様」から「離れて行ってしまったお客様」を引いた数です。しかし、誰

が離れて行ってしまったかなど見えません。お客様の購買履歴を知る必要があります。
利益を出す商品には繰り返し買われる消耗品が多く、この商品が売れなくなると確実に売上が下がり利益がなくなります。
携帯電話会社が、電話機本体よりも通話料で儲けているのと同じです。そして、私たちは少しでも通話料を安くするにはどう

したらいいのかと考えています。車とガソリンも同じです。PCとセットのプリンターとインクも同じです。
お客様は、良く買うこうした消耗品のような欠かせない商品の価格に敏感です。1円でも安いものに惹かれます。
ですから、競合店がこれらの商品の価格を下げて来たら徹底的に戦わなくてはなりません。一旦お得意様を取られたら、もう先がありません。赤字になってでも、お得意様を死守しなければならないのです。

 

 

2.お客が来ない店の場合には、安売りの目的は損をしてでもとにかくお客様を集めることです。

お客様は、ちょっと値引きした程度の中途半端は安売りでは集められません。
安売りが当たり前になっている現在では、チラシやHPさえ見てももらえないでしょう。
チラシをまいて「結局お客様はきませんでした」では、次につながりません。
オッと思わせるぐらい安い!、これはお得!と感じさせる思い切った価格を提示しなければなりません。

しかし、なんでも思い切って安くすれば良いというものではありません。
思い切って安くして、お客様を集め、最終的に儲けなければいけないのです。
ですから、安売りで集めたお客様に、後からでも他の利益の出るものを買っていただかなければなりません。
安売りで集め、後から利益の出る商品を買ってもらい、儲けるということです。

そのためには、リピーターになる可能性の高い客を集めなければいけません。
バーゲンばかり狙ってくるお客様ばかり集めてしまっては、意味がありません。
既存のリピートしてくれているお客様と同類のお客様を集めるのです。

すると、安売りに使える商品は限られてきます。
既存のリピートしてくれているお客様がよく買っている商品を安売りに使うのです。

 

 

3.安売りをして集めたら囲い込む

思い切って安くしたら、赤字になるかもしれません。
それでも、お客様が集まらないよりは100倍意味があります。
ですから、集めた後に儲けをつくりだす仕組みを作っておく必要があります。

ポイントカードです。
お客様も何枚ものポイントカードを持っていて辟易してますが、何とかして登録してもらわないと意味がありません。
安売りでは、「嫌だけどお得だから登録しよう」とおもわせるぐらいの、安くしたりいいな~と思わせる必要があるということです。

ポイントカードを持ったからと言って、お客様はまた来てくれません。
ポイントカード自体は、お客様の購買履歴を調べるもので、改善点のヒントをくれるものでしかありません。
また来てもらうためには、他の努力が必要です。

 

 

 

4.ポイントカードで儲けるにはどうしたらいいのか

ポイントカードに一人でも多くのお客様に加入してもらわなければなりません。
ポイントアップなどのイベントを開いておくのもポイントカードの獲得にも役立ちますが、もっとも効果的なのは、レジでポイントカードへの加入を積極的に勧めることです。

レジです!

ポイントカードで購買履歴を測定すると、誰が何をどのくらいの頻度で買っているのかがわかります。誰が満足しているのか? 誰に何を売ればいいのか 改善のヒントが得られます。

最近ポイントカードで販促に使われることが多くなっています。
ポイント還元をはじめ、お客様の個人データと購買履歴をを使い、お客様の好みに合ったドリンクやメニューを提案したり、メール販促で来店を促したり、名前で呼んだり、サプライズで誕生日祝いをしたりしています。

しかし、また来たくなるお店にするのことが、お得意様を増やし利益を増やすのが最も近道だと思います。何とも思っていないお店に誘われても、何回か特典につられるだけで定着いたしません。

 

 

5.イベントで客を集め売り上げを増やす

つめ放題やタイムセールなどです。
イベントでは、お客の行列ができないと盛り上がりません。
そのため、お客の多い時間帯に行います。
携帯メールで告知するのことができるのであれば、急に仕入れられた商品でイベントを行うこともできます。
ポイントカード登録の時に、携帯のメールアドレスも書いてもらいます。

 

 

6.安売りしてもうけるには安くする商品はどれにすべきなのか

「2.」でも書きましたが、お客様が安さを敏感に実感しやすいのは、日ごろから何回も買っている商品です。店で一番数が出る商品が、安売りをするのに適している商品です。

お客は、価格は安いほうが良いのですが、単に安いというだけでは買いません。
品質が保障されていることが、安いほうが良いと考える必要条件になります。

品質がどこで買っても変わらないような消耗品では、単純に価格が安い店から買います。
いろいろな店で値段を比較して、一番安い店で買い物をします。
スーパーにいって値段に納得できなければ、時間をかけてでも100円ローソンに行くようなものです。

買ってみないと品質が分からないような商品、、、お寿司のパックなどでは、単に安ければいいというものではありません。
やはり、ネタは新鮮なのか、美味しいのかが気になります。
また、あまり安すぎると、「本当に大丈夫なの?」か怪しい気がてしまいます。

一方、ブランド品や宝石などは品質が保証されている商品ても、安売りする、逆に売れなくなることがあります。ステータスの価値が下がってしまうのです。

 

 

 

7.安売りでお客様を集めるには信憑性が欠かせない

安売りが成り立つためには、土台として、あの店は信用できるということが必要です。
その信用の上に、安くして売る信憑性のある理由が必要となってきます。
土台がよく、安くする理由がお客を納得させるものであった時、お客が集まってきます。

さらに、「今買わないと損をする」とお客さんに思わせる必要があります。
そのために限定的にします。期間や場所や個数などで限定的にしていきます。

<信憑性を示す例>
①他店対応価格
競合店対抗で値下げをしても全く売れなかったものが、「他店対抗価格」とPOPを付けただけで売れます。

②誤発注在庫処分セール
「お恥ずかしい話ですが、間違えて余計に多く発注してしまいました。そのため、お客様の日ごろのご愛顧にこたえ、格安で在庫一掃セールをやることにしました。ぜひ、お越しください」と、安売りをしなければならない原因を話す場合もあります。

③店舗改装に伴い在庫セールをするのも一般的です。

④生もの在庫セール
魚屋では、「明日は市場が休みで魚が仕入れられないため全部売り切りたいの安くします」とうたっています。これは、間接的に、「私たちはつも新鮮な魚しか売っていません」というアピールにもなっています。

⑤エコ下取りセール
服屋や家電店などでは「下取りセール」をしています。資源の有効利用のために、お客の不用品を買い取るということを理由に安く売るという方法です。

 

 

8.どれだけ安くすればいいのでしょうか?

2割3割の値引きは常態化しています。その程度の値引きを見せてもお客は安く感じません。
いくら安くても、赤字で泣きそうでも、他の店で同じような価格で売っていたら「安い」とは感じません。お客が「これは安い!」と感じて、初めて効果にある安売りなのです。

しかし、もし、お客様がその商品の価値やいつもの価格を知らなかったら、、、。
いくら値下げしてもお買い得感は伝わりません。

価値をわかる人が、「すっげー安い!」と感じるのです。
誰に価格を提示するかによって全く変わってきます。

 

 

9.お得感を高めるためにはどうすればいいのか

安売りでは、価値のあるものを安くしなければ意味がありません。
価値を感じないもの、欲しくないものをいくら安くしたって、安売りにはなりません。
お客には「売れないから安くしたんだ、こんなもの売りつけようとして、、、」と思われてしまいます。

商品の価値はお客様によって変わってきます。
ですから、その商品の価値をわかっている人に安くしていあげるのが、一番効果的なのです。
「こんなに価値のあるものが、なんとこの価格!」と言うふうに見せつけるわけです。

価値のわからない人に安くしてあげても買いません。
ここを間違えると、ひどいことになります。

 

 

10.割引の表示でお得感を演出する

割引の表示の仕方一つで、売れ行きが変わってしまいます。

①ブランドで売っている商品は「○%引き」、商品自体で売っている商品は「○円引き」が効果的です。

スーパーなら、「198円の大根60円引き」なら、「ずいぶん買いやすくなった」とピンときます。
シャネルで、328000円の服が30000円引きと言われても安いのかなんだかピンときませんが、10%引きと言われれば「なるほど~」とイメージできます。

スーパーの大根なら、震災前ならいつも110円あたりだったのを覚えているので、198円から60円引きの価値がわかります。
しかし、シャネルの32万円の服では、何と比較していいのかわかりません。そのため、定価と比較することになります。
すると、金額ではなくパーセントのほうがわかりやすいのです。

これは日用品でも同じです。無印良品は日用品を売っているのに、「%引き」表示になっています。これは、無印良品は日用品をブランド価値で売っているからです。

 

②「○%引き」や「○円引き」を使わずにもっとお買い得感を感じさせることができます。

たとえば、
「パソコンとプリンタをセットで買うと1万円お得」より、「パソコンと一緒に買うとプリンタが7000円」と表示したほうが多く売れ、また、「電池5個買うと20%引き」より「電池5個買うと1個タダ」の方が多く売れます。

直感的に、プリンターがいくらかわかりませんが、7000円で買えれば1万円以上得しそうな気がします。
また、20%引きではどのくらい得なのかピンときませんが、1個無料でもらえるほうは電池1個分得なのがわかります。

わかりやすい表現のほうが安く感じます。

 

 

11.お得感を強く実感させられる値引きの仕方

自分で選べたり現金を戻してもらえたり、強く実感できる仕組みになっています。1ポイント1円でも、ポイントでは実感が薄いですよね。

①自分で好きな商品に貼れる値引きシール
値引きシールはスーパーで閉店間際の刺身などに張られるものが一般的ですが、自分で好きな商品に貼って使うタイプがあります。
「東急ストア」では「勝手値シール」、スーパー「サティ」では「イイ値ナッ得シール」という値引きシールを配布しています。
だいたい20円引きシールを10枚程度貼れます。

②キャッシュバック
買い物した金額の数%を現金でお返しするものです。
カード会社が飲食店でのキャッシュバックサービスをしていますが、お店を利用した翌々月に銀行口座に振り込まれるものです。
これでは実感が湧かず有難味が半減です。
やはり、その場で、現金を頂けるのが効果的です。
2万円の商品で5%の値引きなんて誰も見向きもしないのに、1000円札をあげるとすごく喜ばれます。

実感できるって、価値なんですね。

 

 

「安売りはしてはいけない」と、あらゆるところで言われています。しかし、きちんと安売りをすれば、安売りは強力な武器になります。 

よく、お客様をフロント商品で集めバック商品で儲けを出す仕組みを作らなければいけいと言われますが、安売りはこれと同じです。適切な商品を安売りすれば、良いフロント商品となります。

あらゆる企業は安売りから参入し大きくなってきています。苦しくなったから安売りをするのではなく、計画的に行うことでお得意様を増やし売り上げを増やし安定させることができます。

 

 

 

 


工藤 英一

About 工藤 英一

Qualia-Partnersの代表の工藤です。ゼネコンの研究員から会社経営を経てコンサルタントになりました。自身の経験から、リピーターとの関係を深めお得意様を増やしていくことを強く勧めています。
This entry was posted in 問題解決, 悩み解決案. Bookmark the permalink.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>