特売の時だけお客様が来るようになってしまった時の対応

 

特売日だけ買いに来られるお客さまが多くなり、売上が伸びません。競合店と差別化し、新しいお客さまを呼び込み、継続して来店していいただ期待のですが。どのようにしたらいいのでしょうか?

最初は、お客様も特売以外にも買いに来ていたはずです。それが、いつしか、特売ばかりに来るようになったのでは・・・。お客様を、特売に来るように仕向けすぎていませんか?

 

 

1.特売を止めましょう!

「待っていれば欲しい商品が特売になる」「特売の安い時に、次の特売日まで持つ量を買い込めばいい。」

お客様はそう思っています。

特売で買うのが普通のことになり、定価で買うのはよほど急に必要な時だけ。お客様にとっては、特売価格が定価のようなものなのです。

思い切って、特売の回数を減らします。

また、特売にする商品は、「点数が最も出ている商品」と「競合他社が安くしている商品」だけに絞り込みます。

 

 

2.お客様の中から良いお客様を見つけ出す

現在は、特売をすることですべてのお客様を平等に優遇しているのですが、それを止めます。

売上や利益に貢献しているお客様を、集中的に優待するように変えます。

 

そのためには、多く買ってくれているいいお客様を把握しなければなりません。

誰がいつどのくらい買ってくれているのかを知るために、ポイントカードシステムを導入します。

いいお客様の把握はお客様カードを作り手作業で集計してすることもできますが、お客様から、「お名前、住所、連絡先、メール、誕生日」を教えていただくのには、ポイントカード加入という理由があると助かります。

カードに加入していただくのは難しいものですが、「加入すると特売などでさらに割引になる」などのきっかけを作れば、なんとか入ってくれると思います。

加入目標人数は、売上目標÷会員単価=売り上げ目標達成会員数です。

地道に、レジで加入を勧めることが大切です。一人でも多くの人に入っていただきます。

 

 

3.カードは、共通のものと独自のものがあります。

共通のカードでは、Tポイントカードなどがあります。これらの共通カードをハウスカードとして使用します。

自店でお客様の個人情報を集める必要がなく便利ですが、店舗からT会員にメールやDMなどで直接アプローチすることもできません。

DMやメールは、カード会社からカード会社名で有料で送ってもらうことになり、あくまでも、ポイントが貯められるお店としてのアピールにとどまります。

囲い込みには弱いですが、新規顧客を集めるのには効果的なシステムです。

 

独自カードでは、カードシステム会社からシステムを買うことになります。

導入費用がかかることと、自店で新たに加入を進めなければならないことが難点です。

レジでコツコツ加入を勧めていくことで加入率を高めることができます。

しかし、会員のデータが自由に使えますので、よく買っていただけるお客様やしばらく来ないお客様など、細かく分類してフォローしていくことができます。

また、お店へのロイヤリティーが高い場合、レベルによってカードの種類を変えることで一目で差がわかり、お客様にレベルアップを促す効果も期待できます。

 

ポイントカードではなく、紙のスタンプカードでも構いません。

この場合、スタンプは単なる動物や花などの印のみではなく、日付も入るようにすることが欠かせません。

そして、カードはお店で預かるようにし、顧客ごとの「来店日、購買金額、来店回数」をエクセルに記録していきます。

スタンプカードが軌道に乗ったら、スタンプカードを残しながら独自カードを始めることもできます。

 

とりあえず、スタンプカードをはじめてみて、お店に貢献しているお客様がどのくらいいるか、誰なのかを把握してみてください。

 

 

4.自店の強みを押し出し魅力的なオファーで新規のお客様を集めます

まず、他店と差別化をするために、自店の強みを明確にします。

品揃えや接客などいろいろな強いところがあると思いますが、その中でも、お客様が特に「いいな」と思っている点を見つけ出すことが肝心です。

お客様も、誰でもいいのではなく、自店でよく買ってくれる方です。特売の時だけに来る人ではだめです。

そこで、スタンプカードなどで調べ、「売上の高いお客様や利益率の高い商品を買ってくれているお客様」に、自店についていいなと思っている点を聞くことにします。

これらのお客様に、お茶の試飲会や春のお茶会を開きイベントに来ていただき、そこで、自店の強みについてインタビューして直接聞き出します。

 

次に、この聞き出した強みの中でも1つ、一番意見の多かったものを選び、それをアピールしていきます。

強みをもとにキャンペーンチラシを作成し、地域にチラシをまいていきます。

まく範囲は、少し広くとって半径700m、その中でも既存のお客様の少ないところに集中し、複数回まいていきます。

キャンペーン商品は、インタビューしたお客様が「欲しいけど自分で買うのには躊躇する商品」を聞き出し、それにします。

その商品を、利益ゼロまで持っていき徹底的に安くします。その代り他の商品は安くしません。

 

キャンペーンでは、必ずカードに加入してもらいます。

今回のキャンペーンの目的は、単なる新規のお客様ではなく、「お得意様になってくれやすい新規のお客様」を集めることです。

「お得意様になってくれやすい新規のお客様」とは、現在のお得意様と同じような価値観を持っている方です。

同じようなお茶を美味しいと感じ、お店に対しても同じようなところにいいなと感じる、そういった方です。

 

※Tポイントカーに加盟して地域にDMやメールを出してもらう方法もありますが、自店に顧客データが残りません。
お客様のデータを自店で集め、細かい対応をしていき、お得意様に育てて行くという方向性で考えています。

 

 

 

 

5.最後に、高級感を演出してお得感を高めます

お店の格をあげます。

高級品を仕入、高額商品を置くようにします。売れなくてokです。

委託販売でも構いません。

 

また、関連商品も置きます。

関連商品は、「高額なもの」と「安くついでに買っていってしまうもの」の2種類を置きます。

「安くついでに買ってしまうもの」は、スーパーなどに行って、近くや一緒置いてある商品がないか、買い物のひとが一緒に買っていないかなどを見て研究します。

ワインとチョコレートのような関係のものです。それらを、ついで商品として置き、売上を稼ぎます。

関連商品の高額商品は、インテリアにもなるようなものが便利です。

これも、お店の格をあげるための「見せ商品」ですので、売れなくてokです。

 

できれば、内装や外装も、手を加え、少しでも高級店に見えるようにします。

商品の展示数を減らし、展示商品の周囲に余白を持たせるだけでも高級感が出てきます。

 

 

お客様が全員特売だけにくるように見えても、必ず良いお客様はいます。そのお客様を見つけ出し、そのお客様にとって「欲しい商品があって、しかも優遇してくれる」というお店にかわっていきます。特売は、そんないいお客様に感謝するために開きます。

売上高は下がるかもしれません。利益を見ていきます。利益率が上がってくるはずなので、売上高が下がっても利益が確保されれば問題はありません。もし、一旦利益も下がってしまった場合には、客層が変わってくるのを見ていきます。良いお客様が少しづつ増えていれば、問題はありません。

 

 

 

 

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工藤 英一

工藤 英一 について

Qualia-Partnersの代表の工藤です。ゼネコンの研究員から会社経営を経てコンサルタントになりました。自身の経験から、リピーターとの関係を深めお得意様を増やしていくことを強く勧めています。
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