売上を劇的に回復させるサイレントクレーム

 
モンスタークレーマーが取りざたされていますが、普通、お客様は文句を言いません。
不満な出来事が起こって1回でクレームをつける人は2.1%。2回目でクレームをつける人も1.8%しかいません。
これが、3~5回になると不満を言うひとが75%と一気に増えます。(日本苦情白書)
つまり、1回や2回嫌なことがあっても、みな不満を言わないということです。
また、3回も同じ失敗をしたり、3回も同じ様なひどい目にあいにくるお客様はいません。

つまり、お客様は、不満を抱え込んだまま黙っている人ばかりだということなのです。これらの人たちを、サイレントクレーマーといいます。

 

 

1.お客様は、下記のように不満を感じています。

① 店員が無愛想・・・75.9%
② クレーム対応が悪い・・・48.6%
③ 値段が高い・・・30.5%
④ 品揃えが悪い・・・29.1%
⑤ 商品に欠陥があった・・・27.3%
⑥ 商品などの説明をしてくれなかった・・・26.7%
⑦ 商品に不満があった・・・26.5%
⑧ トイレが汚い・・・25.9%
⑨ レジなどで長く待たされた・・・25.3%
⑩ 駐車場が不便・・・20.6%
⑪ その他・・・13.6%
(「週間ダイヤモンド、感動のサービス」より)

もしあなたなら、これらの不満を感じた時にお店の人にクレームを言いますか?
私の場合、店員が無愛想でも、「あなた無愛想で頭に来る」と言うわけにもいきませんので、二度と行きません。

値段が高い、品揃えが悪いからと言っても文句は言えませんし、商品などの説明をしてくれなかったぐらいでは文句は言えません。言ったとしても、言った言わないになってしまうでしょう。

また、トイレが汚いと二度と行く気になりませんが文句は言いません。行かなければいいのです。
商品に欠陥があったりクレーム対応が悪い時、レジなどで長く待たされた場合にはさすがに文句は言います。

しかし、駐車場が不便だからと文句は言いません。無いよりはましですし、文句を言ったから直るものでもありません。

ですから、ほとんどの不満は、クレームとしては出てこず、見えないところでお客様を減らしているだけなのです。

 

 

2.たとえば価格に対する不満がある場合、、、

美容院や理容室でも、1000円カットができてから、お客様が取られています。
お客様は言いませんが、価格の問題は大きいです。
本当は、長年行っていた美容院や理容室に行きたいものです。
しかし、不景気や子供の教育費で贅沢はできません。

お客様が自分の事情を、長年通ってきた美容院や理容室に話すのも変です。
黙って、美容院に行くのを止め、1000円カットに切り替えるしかありません。

この場合は、クレームというよりも不満です。
少しひねた感じで言うと、お客様は心の奥でこんなことを思っているのではないでしょか。

「1000円でカットだけしてくれるところがあるのに、なぜ、お宅は今までどおりなのですか?私たちも厳しくなってきているはわかっているじゃないですか。本当は今までどおり、きちんとしたあなたのお店に行きたいのに、、、。もっと、考えてみてらうことはできないのでしょうか。。。」

「そりゃ、腕もいいし接客も親切だし、今までどおりの価格で来てくれるお客さんも多くいると思います。そちらのお客様だけで十分やっていけるでしょう。ですから、良いです。安いほうに行きます。」

これを放っておくと、お得意様が少なくなっていき売上が大きく減少してしまいます。

1000円カットはものすごく安くていいのですが、不満もあります。
技術者の方は、レベルがまちまちで、良い人当たればいいのですが、悪い人当たると・・・です。
気に入った人がいても指名はできないので、毎回担当する人が変わりカットが変わります。
髪形などの相談や注文もできません。

対策としては、美容院と1000円カットの中間のサービスを提供します。
自店の強みを生かしながら価格への不満を低減させていくわけです。
カットだけの2000円~2500円程度の価格で、今までどおりのサービスを提供するメニューを用意すれば大丈夫だと思います。仕上がりを考えるとカットだけというのも問題があるとは思いますが、お客様の不満をどう解消するかを第一に考えます。

お得意様の売上が減る分、新規のお客様を増やさなければなりません。
新しいメニューをデビューさせる記念に、キャンペーンをはります。
多分、価格につられて新しいお客様が来るはずです。
来ていただいたら、必ず、会員(ポイントカード、スタンプカード)に登録させ販促が打てるようにしなければなりません。これ抜きでは、その時だけのバーゲンハンターを集めるだけになってしまいます。

 

 

3.問題は、お客様の下記のような気持ちを捉まえることができないということです。

「1000円でカットだけしてくれるところがあるのに、なぜ、お宅は変えないのですか? 私たちも経済的に厳しくなってきているは話していてわかっているじゃないですか。もう少し、考えてみてらうことはできないのでしょうか。」

「そりゃ、腕もいいし接客も親切だし、人気があると思います。今までどおりの価格でこれるお客様だけで十分やっていけるでしょう。ですから、いいです。安いほうに我慢して行きます。」

 

正攻法で行くのなら、来なくなってしまったお得意様に会って、直接気持ちを聞き出すことです。
相手は嫌がりますので、なかなか会ってはもらえませんし、本音は言ってもらえません。
そこを、お土産を持っていったり、思いを話してみたりして、強引に突破することになります。

もう一つは、お客様が減っていることを、信頼できるお得意様に相談してみることです。
不満に思っていることを言っていただくのは難しいので、アドバイスをいただくという形をとります。

また、お得意様数人に、他の方や来なくなってしまった方がなんと言っていたか、どのように思っているのかを教えていただくことも効果的です。
自分の意見ではなく、知人の言っていたことや噂程度のことを教えていただくわけです。

さらに、小さなイベント開いてお客様と仕事抜きで接することのできる時間を作り、その隙に気持ちを聞き出します。
イベントは、クリスマス会やバレンタインデー、3周年記念、桜の会、ネイル体験会など、自店であまり負担なくできるものを考えます。この時に、直接ヒアリングしてもいいですし、アンケートをお願いしてもいいと思います。できれば、お酒を飲んでもらうと、より、正直に言ってもらえます。

他にも方法は考えられると思います。
何かおかしいと感じたら、早めに確かめることが大切です。お客様の気持ち、サイレントクレームさえ分かれば、打つ手はいくらでもあると思います。

 

 

美容院やクリーニング店、歯医者、ガソリンスタンドなどは、必需品を売っています。レストランとは違います。家で何とかできるものではなく、なくてはならないものです。ですから、来なくなったということは、転勤したか、他の店に行っているということです。忘れているということはありません。必ず理由があります。

ですから、来る期間が延びていたり来なくなったお客様を見つけたら、必ず理由を捉えないといけません。多くのお得意様が離れていく前兆なのかもしれないからです。そのためには、日頃から言いにくいことも聞けるような、高い信頼関係を築いておく必要があります。

 

 

 

 

 

 


工藤 英一

About 工藤 英一

Qualia-Partnersの代表の工藤です。ゼネコンの研究員から会社経営を経てコンサルタントになりました。自身の経験から、リピーターとの関係を深めお得意様を増やしていくことを強く勧めています。
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