感動ではなく、、、お客様が「はまるお店」を作ってリピーターを増やす 

■はまるお店を作るには、お客様に、「ホッとする時」と「とうれし~という興奮する時」を交互に連続して与えることがポイントです。

 

1.美味しさや接客は、いくら良くしても確実なリピーター作りにはつながりません

お店の善し悪しを決める要因はいくつかあります。

近さ 周囲の雰囲気 店外観 看板 店内装 備品 商品の質 品揃え 店員の接客 雰囲気 サービス 他の客 価格 お得感 営業時間 デリバリー、、、それに、臭いや音も影響が大きいです。

これらは、基本的な価値のものと付加価値的なものに分けられます。

 

残念ながら、

付加価値的なもの、たとえば美味しさや接客は、いくら良くしても確実なリピーター作りにはつながりません。美味しさ、接客、お店の内外装とかは主観的なもので、感動したからまた来るかというと、、、そうでもありません。

反対に、

基本的な価値は、リピーター作りに効果的です。県内で1番価格が安い、県内で1番品揃えが良い、24時間あいているのはここだけ、、、などあると頼りになります。価格や品数など比較しやすいもので1番とか唯一というのがポイントです。

 

■これは、浅草のレストラン(カフェムルソーさん)で出しているアップルチーズタルトです。

チーズタルとの上にリンゴを薄くむいてバラの花びらのようにあしらったもので、海外の掲示板で大人気です。しかし、これでも食べログでは評価は4、「良い感じ」という程度なんです。日本のお客様は、本当に滅多なことでは驚かなくなってしまっています。

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■知り合いの結婚3年目の女性が隣で友人とこんな話をしているのを聞いてしまいました

結婚記念日に、前から気になっていたイタリアンに行ったんだけど、デザート頼もうかなと思っていたらいきなりバースデーケーキみたいのがケーキが運ばれてきたのよ!
よく見ると、「ご結婚記念日おめでとうございます」とメッセージまで書いてあって!びっくり!
周りのお客さんも拍手してくれて、恥ずかしいやらうれしいやら、とにかく感激したわ。
お店を出るときも、お礼を言って、また来年も来ますね~!なんていって帰ってきたのよ。
でも、それっきり・・・
明日は3回目の結婚記念日なんだけど、、、今度は新丸の内ビルのすっごいイタリアンへ行くのよ。

こんなところが本音です。
サプライズはうれしいですが、やっぱり、新しいお店に行ってみたいものです。また、どんな新しい感動に出会えるか楽しみです。

たとえば、
年齢でもお店選びに差があります。若い人は雑誌やテレビで評判の店にいきたがります。反対に、お年寄りはいつもの店にいきたがります。

また、
同じ人でも、体調や気持ちによってそのとき行きたい店が変わっています。元気なときは、新しい刺激が欲しいので、前から気になっていた入ったことのない新しいお店に行きますが、弱っているときは、ホッと出来る馴染みの店に行きます。

 

お店に行く場合3つの場合があります。
①なにか新しいもの、刺激のあるものを求めてお店に行く場合
②ホッとしたくてお店に行く場合
③明確な目的(用事:安く買いたい、他では売っていない○○を買いに行くなど)があってお店に行く場合
です。

①はリピーターにはなりません。②と③がリピーターになります。

 

 

2.最初に「ホッとするお店」になるのか1番のお店になるのかを決めなければいけません

大抵、ひとは、
自分がホッとする場所を決めています。家の中なら、主婦ならトイレだったり台所だったり、夫ならトイレや書斎だったり、人によって決まっています。お店でも、一仕事終わってホッとしにいく店は決まっています。

しかも、
疲れているとき、新しいホッと出来るお店を探そうという気にはなれません。ですから、一度ホッと出来るお店をもつと、そこにばかりに行くようになるのです。

■トイレで本を読むことは多いですよね。

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ホッとするといっても、お客様によってどんなところだとホッとするのか、全然違ってきます。新橋のガード下が良いという人もいれば青山のまるで外国にいるようなお店が良いという人もいます。

ただ、気配りが重要と言うところは共通しています。

気配りというと、料亭の女将さんを思い出しますが、女将さんはお客様に気を遣わせないという気配りをしているそうです。これが、心地よさ、ホッとすると言った感じを作り出しているのでしょう。

また、
物理的には、香りや照明、音が大きく影響していることもわかっています。

照明なら自然光に近いもの、話し声や歩く音はBGMでマスキングをすること。色は、アースカラー(茶、アイボリー、緑、青)を多用すること。香りなら、お茶、コーヒー、木、ヒノキ、ラベンダー、テニアン、サンダルウッド(寺院の香り)などを使うことなどです。

お店のコンセプトにあったものを使えば良いと思います。

 

3.「はまるお店」作り

ひとが「はまる」のは、ホッとしている時(沈静)と興奮が交互に連続して与えられた時です。あくまでもベースの状態は沈静で、その上に興奮がのってくると「はまってしまう」ということです。

これを最もうまく使っているのがパチンコ屋さんです。
パチンコにはまっている人は、ただ打っているときはあの騒音の中でもとても静かな気持ちでいて、当たると大喜びするようになっています。静かな気持ちのときと大喜びするときでギャップが大きいく、それが連続しています。

お店なら、
ホッとするお店で、思いもよらなかった特別扱いや気遣いをしてもらい感動する。その連続です。あくまでもベースはホッとする、落ち着くと言う雰囲気が大切です。

たとえば、
リッツカールトンのように、重厚な落ち着いた雰囲気で丁寧な接客をうける中、地下の天ぷら屋に行くと黙っていても好みの塩がでてきたり、好みの堅さの枕や目覚まし時計の置き場所がいつものところになっています。

ちょっとした感動を連続して提供することが行われているんです。これが、最もはまるんです。

 

現場では、
香りや音に気を配った落ち着いた雰囲気の中、オーダーを取るとき、サーブするとき、お会計の時など、お客様と直接接点があるときに、感動を提供することができます。複数回、「オッいいね!」を体験していただくことができるのです。

そして、最後、会計の時が最も効果的です。

 

①注文するとき

たとえば、
お客様が選ぶのに手間取ってしまって、じっとメニューを見ていたら、メニューの説明をしましょう。好みを聞き、「それならこれはいかがでしょうか」と提案をさせていただきます。「決まったら呼んでください」は、チャンスをみすみす捨てているようなものです。

また、
おすすめする料理は必ず自分で食べて、自分の実体験を自分の言葉で伝えましょう。自分の言葉の力は、想像以上にお客様を感動させますし、食べていないとばれてしまいます。

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■大変ですが、必ず自分で食べて、実体験の感想をつたえることが必要だと思います。
食べたこともないものを勧められても、興ざめしてしまいます。

 

②サーブするとき

お料理を出すとき、
お客様が会話していなかったら、料理について手短に「おいしそうな解説」をしましょう。たとえば、単に「鉄板で焼きました」と言うのではなく、「両面を鉄板で強火で焼いて味を閉じ込め、余熱で中に熱を通しています」と言います。

料理をテーブルに置くときには、
ゆっくり置いて、0.5~1秒間、お皿に優しく手を添えたままゆっくりと手を引いてください。手を引き上げる時にちょっとした間を作ることで、スタッフが料理へ愛情をこめていることが伝わります。それを見ているお客様は、無意識に料理を味わおうとするので、味が引き立ちます。

 

③会計の時

たとえば、
カップルで女性がトイレに行ったら、近くに立って、先に会計を済ましたいなと思っている時に声をかけられやすいように待機します。

また、割り勘になりそうだと思ったら、レシートの一番下に人数割りの金額を書いておくのも親切です。

 

④アフターサービス

お年寄りや小さいお子さん連れの方は、食べきれないときがあり、残した料理を「容器に入れて下さい」とお願いされるときがあります。

そんな時には、
「一緒でいいですよ」と言われても別々の容器に入れ、タレなども付け、お家でも美味しく食べられるようにして差し上げます。ついでに、美味しい暖め方も教えてあげましょう(なんでもチンすれば良いというものではありません)。出来れば、容器代金も無料にしてあげると良いかと思います。

 

⑤ちょっとした心遣い

お客様を名前で呼んで驚かせます。
会計の時など、お客様のクレジットカードを見て、名前を覚えておきます。その上で、「お客様にお名前で読んでも良いですか?」と聞いて了承を得たうえで、お名前を呼びます。きっと、ビックリします。

もし、カプチーノが頼まれたら、4つ葉の絵を描いてあげましょう。紙型を使えば誰でも簡単にでき、とても喜んでくれます。

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お客様は、1回大きく感動させるだけではリピートしてくれません。ホッとさせながら小さく感動させることを繰り返すことで、お客様はお店にはまってしまい、リピートしてくれるようになります。

工藤 英一

About 工藤 英一

Qualia-Partnersの代表の工藤です。ゼネコンの研究員から会社経営を経てコンサルタントになりました。自身の経験から、リピーターとの関係を深めお得意様を増やしていくことを強く勧めています。
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2 Responses to 感動ではなく、、、お客様が「はまるお店」を作ってリピーターを増やす 

  1. 奥村ともみ says:

    記事の中で紹介されているアップルパイと呼ばれている写真は、正確には浅草のカフェムルソーというお店のアップルチーズケーキというらしいです。
    記事の内容はとっても素晴らしいのに、初歩的な間違いと共に写真まで使われてるのは寂しく思いました。
    もう指摘され済みかもしれませんが、記事を訂正されたらいかがかな、と思います。

    • 奥村様 ご指摘ありがとうございます! 早速、修正いたしました。今後は、初歩的な間違いをしないようにチェックを入れていきたいと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。

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