来店する一見客をお得意様(固定客)にする方法

Q 高級食材なので、チラシでは集客できません。そこで、来店する一見客を固定客にしたいと思っています。中元歳暮時期には地元の固定客が来てくれるのですが、普段はOLさんなどが多くリピートしてくれません。なにか良い方法はないでしょうか?

既にお得意様になってくれているお客様と、一見のお客様では、お客様の種類、お店に来る目的が違っています。ターゲットにするお客様を決め、お店をそのお客様が大好きなお店にし、会員カードなどでつながりを強くする必要があります。

 

1.一見客をお得意様に育てていくのは以下の手順で行います

①ポイントカードを導入
②会員に登録させる
③データマーケティングを行う

 

既にお得意様になってくれているお客様と、一見のお客様では種類やお店に来る目的が違っています。
お得意様の目的は、お歳暮を買いにくることで、地元の中高年のご夫婦だと思います。
一見のお客様はOLさんで、来店の目的は、たとえば高級果物屋さんなら、おいしい果物をちょっと食べて生活に潤い感を感じることなどと思われます。

お得意様と一見さんでは、全く異なったお客様になっています。
一見のOLさんなどのお客様をお得意様にするには、OLさん向きのお店にしないといけません。
お店を、歳暮を買いにくる地元の中高年のご夫婦むけのお店と、おいしい果物をちょっと食べて生活に潤い感を持たせたいと思っているOLさん向けの2つの顔をもつようにする必要があります。
※現在は歳暮を買いにくる地元の中高年のご夫婦むけのお店の顔しか持っていないので、OLさんなどがもう一度は、来にくくなっていると思われます。

おいしい果物をちょっと食べて生活に潤い感を持たせたいと思っているOLさん向けの商品やサービスも揃えます。
たとえば、

・季節のカットくだものお得盛り合わせ、カット果物取り放題、パフェ、クレープ、ゼリーなど。ニーズに合わせて品揃えをします。
・買ってすぐに食べたいのであれば、和菓子屋さんやドーナツ屋さんのように、店の前に椅子をだし、気軽食べられるようにします。
・パフェなどを食べていきたいのであれば、カフェの併設ができれば理想的です。
・スペースが全然ないのであれば、歩きながら食べられるように、果物いっぱいクレープを主体にします。
・お持ち帰りが主体であれば、かわいい入れ物を用意し、くだものを家で食べることをすこし演出します。
(食品衛生責任者、営業許可書(保健所の許可取得)の取得が必要)

 

方法はいろいろ考えられますが、どのようなニーズがあるのかを調べるのが最初と思います。

まず、千疋屋などOLさんに人気の高級果物店をいくつか見てみてはどうでしょうか。
GOOGLEで「高級果物店」で検索すると、地図上にお店が出てきます。
※千疋屋はカフェやレストランまでやっています。これから、近くのOLさんに人気のレストランと提携するということも考えられます。
また、カルディコーヒーファーム高級食材小売りでOLさんに人気のお店を見てみることも参考になると思います。
さらに、パークハイアット東京のデリカテッセンでやっている、輸入食材の上手な使い方を教えてくれるツアーもヒントになると思います。

 

OLさんのニーズに目星をつけたら、店頭で確認していきます。
すぐに食べたいのか?
くだものを使ったスイーツが欲しいのか?
くだものの美味しい食べ方などの知識が欲しいのか?
価格の設定は?

アンケートでも良いですし、直接お客様に聞いてみてもいいですし、試しにカットフルーツの盛り合わせなどを販売して反響を見ることも良いですし、POPにくだものの説明を書いてみて興味を持つか見てみるのも良いと思いますし、美味しい食べ方のパンフレットを置いてみてどのくらい持っていくかを見てみるのも良いと思います。

 

 

2.ポイントカードを導入します

一見のOLさんのニーズがわかったら、商品を揃え、ポイントカードを導入します。

ポイントカードの成否は、どれだけ多くの人に会員になっていただけるかにかかっています。
一見さんの売上(お歳暮などの昔からのお得意様の売上は含めません)全体の7割が、カード会員の売上になることを目標とします。

そもそも、ふらっと寄ってみただけで会員になるつもりはなかったお客様にいきなりお願いするのですから、入会していただくのはかなり難しいものです。

そのため、導入するポイントカードは、極力簡単に加入できるものでなくてはいけません。
申込用紙に個人情報を記入するようでは、手間が掛かりすぎて敬遠されます。
また、カードを発行するのも、お店としては費用もかかるし、お客様としてもかさばるので嫌がられます。
ケータイで簡単に登録でき、メールでお得情報がくるようなシステムでないと、会員は集まらないと思います。
ケータイをかざすだけで登録でき、メールアドレスが取得できるシステムはいくつかあります。
機能や価格を比較して気に入ったところのを使うのが良いと思います。

 

 

3.一見客を会員登録させる

初めて来たお客様に会員登録していただくのには、お客様が飛びつくような特典が必要です。
たとえば、1個では高くて買えないようなものやめずらしいもの旬なくだものカットを贅沢に盛り合わせた、定価で1000円はするように見えるセットを会員登録特典として、期間限定で提供します。

どのくらいまで特典を付けていいのかは、原価率と単価、お得意様になる確率、お得意様の来店頻度によります。
単価が500円で利幅が50%程度、確率が10%、来店頻度が月に2回とすると、3か月で特典にかけた費用を回収するためには特典の定価は750円が限度です。
定価750円のものを、盛り付け方や展示によって少しでも高く見せます。

特典は、「欲しい~」と思うものをつけないと効果が出ません。
商品づくり以上に力を入れなければならない点です。

売上全体からから今までのお得意様の売上を引き、残った売り上げ(約売上の半分)のうちで、カード会員の売上が7割になることが理想です。
全体の35%がカード会員の売上になることが当面の目標になります。カード会員の売上が半分程度では、データとしてはあまり使えません。

 

 

4.データベースマーケティング

会員数が集まってきたら、多く買っていただいているお客様を手厚くサービスし、品揃えを改善していきながら、商品別の優良顧客にも販促をしていきます。

 

■お得意様の優遇

ポイントに応じた率で割引をします。
商品券やオリジナルギフトをプレゼントします。
隣の喫茶店やレストランと提携し、そちらでも使えるチケットを渡してもいいです。
提携店とは、お客様をお互いに紹介する仕組みがあると助かります。

また、ポイントのつけ方もお得意様を優遇します。
購買金額の高いお客様には、ポイントを通常の数倍にするサービスをします。
すると、お客様の買う点数があがり、売上も増えることがあります。
購買金額の高いお客様は、もともとお店に好感を持っている人たちなので、サービスをすると反応がよく、売上が伸びやすいものです。

さらに、お得意様の中でも特にお店を気に入ってくれてお客様(購買金額が高い、よく来る、店長が気に入っているお客様)に対しては、年に数回、10人程度を集めて試食会をおったりするのも、とても重要なことです。
これらの客様は、お店のひととも仲が良いのでお店に対する本音の話が聞けます。この意見をもとに、お店を改善していくことができます。

 

■お得意様の好みに品揃えを合わせていく
お得意様が何を欲しているのか、これをつかんで品揃えを改善していきます。

購買金額やポイントの高いお客様が、どの商品を買ってどの商品は買わないのかを調べます。
これらのお客様が買う商品は、たとえ全体でみると売れていなくても、必ず揃えておきます。
品揃えを、お得意様の好みに合わせることが大切です。
また、お得意様にアンケートや日頃の対話の中で潜在しているニーズを把握するようにします。

 

■個別販促メール

ポイントシステムで、ここのお客様の好みがわかるようになってきます。
店頭の対面販売でも、昔からおこなっていることです。
お客様の好みを考えて、「今日は〇〇が良いよ」と勧める会話です。

これを、メールで行います。
たとえば、購買履歴からお客様を「〇〇好きなお客様」と分類していきます。
そして、好きなものに合わせて、個別に提案をしていきます。
たとえば、アジアンフルーツ好きなお客様であれば、「今が食べ時完熟スターフルーツ!30%off」など、好みに合わせた提案をしていきます。

全商品〇〇%還元ではなく、個々のお客様ごとに興味を持っている商品について、割引や盛り合わせなど提案をしていくわけです。

 

■次に、あまり買いに来なくなったお客様のケア

お得意様は、放っておくと、毎年30%程度は自然と減っていきます。
引っ越しなどはしょうがありませんが、なんとなく来なくなってしまうことが少なくありません。

これらの元お得意様は、早い段階で声をかけると、また来てくれるようになります。
新規に会員になっていただくよりもはるかに楽です。
※もし、なにか不満があってこなくなっているのであれば、不満を聞かせていただく絶好の機会です。

好きだった果物などを安くしたり、珍しい果物が仕入れられたのを教えてあげたりすることで、また来てくれるようになります。
これは、もっとも利益に貢献する活動です。

 

一見のお客様にお得意様になっていただくポイントは、お店がそのお客様の好みにどこまで合わせられるかということです。翻っていえば、
お店は、徹底的に好みに合わせる価値のお客様を選び出すということになります。
すべてのお客様の好みに合わせることは、お客様にとってもお店にとっても良くないことです。

 


工藤 英一

About 工藤 英一

Qualia-Partnersの代表の工藤です。ゼネコンの研究員から会社経営を経てコンサルタントになりました。自身の経験から、リピーターとの関係を深めお得意様を増やしていくことを強く勧めています。
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