売上減少の根本的な原因を見つける方法

 

根本的な原因をみつけるのに、売上を分解していく方法、QSC(クオリティー・サービス・クリンネス)をチェックしていく方法、お客様に直接教えていただく方法があります。

 

1.基本的な数字を調べていく

売上=客単価×客数
客単価=商品単価×購入数
客数=新規顧客数+常連客数
新規顧客数=店前通行量×入店率orチラシ枚数×反応率
常連客数=常連客数×頻度or手紙(DM)×反応率

これらの項目のうち、どれが落ちているのかを調べます。
そして、その項目が落ちている根本的な原因をさぐっていきます。

例 売上が落ちている → 客数が減っている → 常連客数が減っている → 常連客の来店頻度が減っている → なぜ常連客の来店頻度が減っているのか?

・常連客の来店頻度が減っている根本的な原因はを探すのであれば、
変えたこと、変わったことを探すことがポイントです。※常連さんの数自体は、転勤などで自然に10~30%減少していきます。

店員が辞めた、内装が変わった、メニューを変えた、材料を変えた、価格を変えた、開店時間を変えた、店の前の道が広がった、椅子の高さが高くなった、近くの店が夜中もやるようになった、調理に手間が掛かるようになった、もう一軒店が増えた、、、できれば来なくなった常連さんに話を聞き、本音を聞くことが大切です。

・新規の顧客が減っているのであれば、
通行量が減っているのか、通行している人が変わったのか、入店率が減っているのかをチェックします。
通行量自体が減ってしまっているのであれば、増やすことはできませんので、広範囲から呼んでこなければなりません。
通行量も歩いている人も変わっていなければ、入店率が減っていることになります。
ファザードや看板、のぼりが出ていないのが原因かもしれません?

・もし、チラシの反応率が落ちているのであれば、
チラシの中身か、配布範囲、配布時期が原因かもしれません。。
中身に問題があるのであれば、現在来店している顧客にアンケートを実施して
この店を選んだ理由とすぐに入ろうと思ったか?
少し考えた人は何について悩んだかを聞き出す。
この悩みこそ、新規顧客を集客する大切なキャッチコピーになるので、これをヒントにチラシのコピーを作成します。

・客単価が落ちているのであれば、
購入平均単価が落ちているのか、個数が減っているか、買うものが変わったのか。
安いものしか買わなくなっているのか、
買う量を減らしているのか、
代用品で済ましているのか。
を調べます。その結果に合わせ、品揃えを変えていきます。

 

※ これらを調べていくには、データが必要です。データがない場合には、項目を追っていくことができません。
その場合には、
①伝票を集めて、3ヶ月分を集計していきます。
②毎日の売上高をグラフにして、売上高の減少が大きい時期を出します。
③その時期の前と後で伝票を比べます。
④見比べながら、勘で減少している項目に見当をつけます。

 

 

2.QSC(クオリティー・サービス・クリンネス)で調べていく

①まず、商品の質、作業の正確さと速さ、接客(サービス)、清潔清掃(クリンネス)について、自分たちにアンケートを取り、点をつける。
次に、お客様にも同じ様に点をつけてもらう。
これらを比べ、意識の低かったところを見つけ出し、強化していく。

②現状でできると思われる取り組みを、各10項目づつリストアップします。
そして、その中から重要と思われる項目を、各1つに絞り込みます。
商品の質         :料理の味、盛り付け、品揃え
作業の正確さと速さ   :注文から料理を出すまでの時間
接客(サービス)    :挨拶、笑顔、説明、アドバイス、気遣い
清潔清掃(クリンネス):トイレ、什器、内外装、服装

③解決例としては、
料理の味なら、「試食会を開いてアンケートを取る」
料理を出す時間なら、「注文からサーブまでの時間を計る」
笑顔なら、「お客様の声を集めてどのくらい笑顔を褒めるコメントがあるかを集計する」
トイレ清掃なら、「トイレの清掃項目と担当を決め、チェック表で管理する」
などです。

 

 

3.サイレントクレームから調べていく

お客様に、日頃口に出さないような不満を教えてもらいます。
レジで清算するときに、料金から数百円を値引きするかわりに、不満を教えていただきます。

また、トイレにクレームノートを置いておきます。
誰にも知られずに、なんでも書けます。
適当なことも書かれますが、中には参考になることもあります。

このようにして少しでもヒントを集めます。

 

 

数字で大体のところを把握し、サイレントクレームからその問題点のお客様の気持ちを汲み取り、QSCで細かく原因を見ていき対策を考えます。

原因がわからない時は、自分では見えなくなっているときです。お店の中からは見えなくなっています。お店の外、お客様から見えるものを教えていただくしかありません。自分で見ることを頑張ると、時間と労力と費用がなくなっていきます。

 

 

 

 

 

 

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工藤 英一

工藤 英一 について

Qualia-Partnersの代表の工藤です。ゼネコンの研究員から会社経営を経てコンサルタントになりました。自身の経験から、リピーターとの関係を深めお得意様を増やしていくことを強く勧めています。
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