新商品開発 第3章7)ヒットのパターン例から新商品を考える方法

ヒットした新商品にはパターンがあります。しかし、その逆、パターンに沿って作ればヒットする新商品が開発できるというわけではありません。ヒットさせるには、「すごい!」と感じさせる性能が必要です。

 

7)ヒットのパターン例から新商品を考える方法

新商品のヒットには、パターンがあり、アメリカやヨーロッパ、北欧などで流行ったものをもってくると流行るといった傾向があります。

一方で、日本人はとても保守的で、今使っている商品や行きつけのお店をなかなか変えようとはしません。

下記のように、新商品がヒットするのには6つのパターンがありますが、そう簡単ではありません。

事例は、どれも大手企業ものばかりで、かなりの宣伝をおこないヒットにこぎ着けさせたものばかりです。

 

確かに新商品は下記のパターンで作れますが、作った新商品を、費用を掛けないでヒットさせるには、もう1歩、使ったお客様を「すごい!」と思わせる性能が必要です。

小さな企業の方が、大企業よりお客様に「すごい!」と思われる、確かな新商品を開発する必要があるのです。

 

①リメイク  

■過去に流行ったものをリメイクして商品化 

タカラトミーの「ベイブレード」は現代版ベーゴマで「ポケットモンスター」も現代版昆虫採集です。

また、ハイボールも昭和30年代のトリスウイスキー「トリハイ」のリバイバル商品です。

背広の三つボタンも昔からあり、流行は繰り返しています。

リメイクでは、現代風にアレンジするところがみそで、センスが問われます。

ベーゴマ

 

 

②一点突破  

■既にある商品鮮でも、ある一面だけは競合品に比べ著しく特徴を出す 

例えば、東ハトの暴君ハバネロ(辛さ)、マルミ光機はカメラ女子をターゲットにフィルターの周りにカラーリング、ユニクロのヒートテック、ダイソンの掃除機(吸引力)などがあります。

ヒット確率の高い商品開発方法です。

ハバネロ

 

 

③ハイエンド  

■競合品全てと比べて、高価格帯ではあるが最高品質を実現 

ハイエンド商品は、なんでもハイエンド商品で揃える富裕層とある点にこだわっている方です。

例えば、ビールにこだわっている方はプレミアム・モルツを、ひげそりにこっている方はフィリップやブラウンの最高機種のシェーバーを、料理や道具にこだわっている方は日本の和包丁の正本、有次を好む方が多いです。

プレミアムモルツ

 

 

④デチューン  

■業務用として普及している画品を低機能化などにより廉伍販にする

ホテルなどの業務用でしか使用されていなかった過熱水蒸気オーブン(ウォーターオーブン)を家庭用にしたのがヘルシオです。

他には、海外の富裕層向けの商品やサービスをお手頃にデチューンすることで、日本向けのハイエンド商品になります。

例えば、カジュアルクルーズなどがあります。

Oasis of the Seas

 

 

5)低価格  

■競合品と比べて低価格なのに満足のいく品質を実現している 

例えば、スズキのチョイノリ。QBハウスはカットのみに特化することで低価格と品質を確保しています。ユニクロも牛丼店も同様です。サイゼリヤも低価格の割に品質を確保しています。

コアなバリューに特化することで品質と低価格のバランスを取っています。

一点突破のやりかたと似ています。

チョイノリ

 

 

6)○○専用  

■ターゲット顧客と使用シーンを最小にすることで顧客へ訴求力をアップ

○○専用にすることで商品を特徴付けています。

例えば、サラリーマンが朝コーホーを飲むシーン用にワンダモーニングショット。

朝専用と言うだけで少し他の缶コーヒーとは違う感じがします。

その他にも、夜専用のナイトミルクもあれば、お一人様専用カラオケ、カフェ、イタリアンなどがあります。

 

ワンダ

 

 


全国商工会議所用小冊子WEB版 「新商品新サービス開発&販路開拓」  目次
第1章 新商品開発の非常識
1)他人が欲しがるものが新商品
2)スティーブジョブスのすごい妄想力?
3)買って使って感動してまでが新商品開発です
4)本当に良い新製品を開発できたと思ったらアメリカで売りましょう
5)新商品のこえるべき3つの絶壁
6)いくら宣伝しても「売れない商品」は売れません
第2章 新商品の販路を切り拓く
1)9つの販路開拓成功物語
2)販路開拓の基本のキ
3)バイヤーに会う方法と小売店に直接売り込む方法
4)東急ハンズとロフトのバイヤーへの売り込み方
5)バイヤーは常にヒットの芽を探しています
6)ヒットするのはバイヤー目線よりお客様目線
第3章 新商品のコンセプトを作る10の方法
1)トレンドを無視してヒット商品はつくれない
2)新商品を開発するときの3つ基本戦略
3)不満・悩みから新商品を考える方法
4)ヒット商品から新商品を考える方法
5)他人のアイディアから新商品を考える方法
6)「変わった使い方をしている方」を見つけて新商品を考える方法
7)ヒットのパターン例から新商品を考える方法
8)オズボーンのチェックリストを使って新商品を考える方法
9)新サービスのコンセプトの作り方
10)キーワードから新サービスを考える
11)最も強力な新商品の開発方法 「すべて真似る」
第4章 すごい製品を開発する
1)新商品開発でどのコア技術を磨けば良いのでしょうか?
2)定食屋さんやケーキ屋さんの新商品開発のコツ
3)常連さんを増やすことをダイレクトに狙った新商品の開発方法
4)新サービス開発を成功させる要
5)ヒットメーカーはすごい技術を外から持ってくる
第5章 すごい製品をヒット商品に仕上げる
1)製品を売れる商品に作り込んでいく
2)90点になるまで絶対にあきらめない
3)新商品のネーミングと隠喩
4)短時間で簡単に誰でも良いデザインを作る方法
5)新商品に高い信頼性をつける
6)正しいお客様をとことん楽しませ話題を作ります

 

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工藤 英一

工藤 英一 について

Qualia-Partnersの代表の工藤です。ゼネコンの研究員から会社経営を経てコンサルタントになりました。自身の経験から、リピーターとの関係を深めお得意様を増やしていくことを強く勧めています。
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