新商品開発 第2章1)9つの販路開拓成功物語

展示会で入賞したり、大企業や東急ハンズで扱ってもらえたり、TVで話題にしてもらったり、ブロガーに記事を書いてもらうことで販路が開けるのですが、そこにいくまでの地道な努力こそが販路開拓のポイントです。

 

2章 新商品の販路を切り開く!
1)9つの販路開拓成功物語

①展示会で賞をとり有名になる

池内タオル

風で織るタオル 池内タオル株式会社
■販路:直販が中心、通販では楽天、対面売りでは西武、高島屋、伊勢丹のデパート

国内でブランドが認められないので、アメリカのテキスタイルショーにタオルを出品しました。

バイヤーに認められるように、欠点を必死に探り商品の見直しを重ね、2002年には「ニューヨークホームテキスタイルショー」で日本企業として初のグランプリを受賞。

受賞すると米国のセレクトショップから問い合わせが多くなり、それと共に、かつて断られた日本の会社から販売の依頼が相次ぐようになりました。

また、日本のハリウッドビューティサロン グループ(東京・港)でも採用されました。

 

 

②有名メーカーに採用してもらう

ヌレンザ

福井洋傘の濡れない傘、ヌレンザ
■販路:全国のレクサス店 全国のデパート百貨店、通販では高島屋とショップチャンネル

ヌレンザが、トヨタ自動車株式会社が展開するプレミアムブランド「レクサス」のオリジナルアイ
テム「レクサスコレクション」に採用され、全国のレクサス店160店舗にて販売されています。

人気が出た直接的なきっかけは、レクサスのオーナーだけに提供されている商品カタログに掲載していただけたことです。

高級車オーナーに、雨の日でも車のシートが汚れない(濡れない)傘として人気が出たのです。

 

 

③アメトークで話題になりTVで紹介される

グリーンファン

グリーンファン バルミューダ株式会社
■販路:直販及び全国のハンズ、ロフト他

開発後、試作品を持って、家電量販店の本部や、カタログ通販のバイヤーに会いに行ったのですが、3万円の扇風機というだけで取り合ってもらえず、一個も売れませんでした。

しかし、アメトークの家電芸人スペシャルでTKOの木下隆行さんがこれは良いとオススメしてくれると一気に話題になり、アメトーークやトレたまなどの次々にTVで紹介されたのです。

その後も、雑誌やWEBやTVなどの多くのメディアに取り上げてもらい、売れるようになっています。

 

 

⑤海外の有名企業に指定部品として採用される

防蝕ねじ

防錆防食ネジ 株式会社竹中製作所
■販路:各企業へ直販

価格は通常製品の2~3倍なのですが、海での錆びの持ちが4倍になるねじを開発しました。

大企業に売り込みに言ったのですが、会ってもくれませんでした。

気の毒になった技術担当者が会ってくれたのは嬉しかったのですが、データ提出で半年、品質の証明に半年、最終的には技術担当部長に「品質の良いのは分かった。採用したネジが原因で万が一事故でも起きたら私のサラリーマン生活は終わりだ。おたくと心中するわけにはいかない。」と言われ、断られてしまったのです。

その後、国内のいろいろな企業に4年もアプローチしましたが成果が出ません。

そこで、半分やけで、あの超大企業のアメリカのエクソンに売り込んだのです。

すぐに、技術部門のマネジャーが会ってくれ、半年かけて性能や安全性が認められ、エクソンのマスターベンダーリストに掲載してくれたのです。

世界115のブランチに、株式会社竹中製作所防錆防食ネジを認めたと連絡してくれ、これがきっかけとなり、世界中の企業に受け入れられるようになったのです。

すると、日本の企業から引き合いが来て、東京湾横断道路に5万本採用されたのです。

 

 

⑥専門家からブロガーに紹介してもらう

バーミキュラ

バーミキュラ 愛知ドビー株式会社
■販路:メーカー直販中心に、三越、マルイ、伊勢丹の有名店のみで販売

新商品の美味しい料理が手軽にできる鍋を開発したのです。

直販を基本に考え、まず、有機野菜の直販イベント『ファーマーズマーケット』で、バーミキュラによる温野菜の試食とカレーの販売を実施。

また、フードコーディネーターの講師を招き、ブロガーを対象に料理会を実施しました。

最も効果があったのが、この料理会でした。

フードコーディネーターに新商品を実際に使いながら料理を作ってもらい、それをブロガーに食べてもらうことで、新商品を良さがブロガーに強烈に伝わったようなのです。

すぐにブロガーがブログ等で新商品を紹介してくれ、すぐにバーミキュラの注文が増えました。

この後、ブランド維持を考慮し、有名デパートのみで販路に加えています。

さらに、海外にも販路を広げています。

 

 

⑦直接社長が小売店に売り込む

真澄

日本酒 真澄 宮坂酒造
■販路:ヨーロッパの酒屋(小売店)直接

以前、スーパーや卸会社に売り込んで失敗をしています。

そのため、商社や問屋に頼らず、自分で現地のお店に直接売り込むことにしました。

売り込みは、この商品を愛してくれる現地の人と組んで行っています。

熱心に、自分の言葉で紹介してくれること、メニューや飲み方など様々なアドバイスが出来ることが販路開拓の重要なポイントになっています。

 

 

⑧バイヤーから声が掛かる

南部鉄瓶

南部鉄瓶ポット 及源
■販路:商社1社のみに委託

以前から付き合っている商社の社長と一緒にスイス人のバイヤーが工場見学に来たことがあります。

このとき、スイス人のバイヤーが「これは良い」と南部鉄瓶に惚れ込み、鉄製のポットとして売り出すことが決まりました。

そのスイス人のバイヤーのアドバイスに従って商品を作り、バイヤーのアドバイス通りに展示会に出し、商社を1社に絞り込んで販売しています。

欧米では鉄のポットはなく、バイヤーが現地のお店に紹介しています。

 

 

⑨東急ハンズに置かせてもらう

マザーハウス

■マザーハウスのバッグ販路開拓 160個のバッグ販売

カンボジア現地の雇用を増やすために、カンボジアの地元の工場でやっとの思いで作ったバッグを日本で販売しようとしていました。

卸先に飛び込み営業をしていましたが、どこでも断られていました。

話を聞いてくれたとしても、関心を持ってくれる人はほとんどいなかったのですがあきらめずに、営業を続けました。

その内に、知り合いの伝手で、東急ハンズに置いてもらえるようになったのです。

ハンズに置いていただけたことをきっかけに、環境やロハス関連サイトにも売り込みをして、少しずつ商品を広めていきました。

そうこうしていると新聞に取り上げていただき、一気に在庫が完売しました。

その次には、650個のバッグを作って持ち帰り販売量を増やしています。

その後、雑誌やテレビ『情熱大陸』への出演を機に、商品に関する問い合わせは爆発的に増えたのです。

※ 卸に飛び込み営業→東急ハンズ→関連サイト→新聞→雑誌→TV

 

 

⑩お客様の声から改良に次ぐ改良

デコカレ

■幡本印刷株式会社のカレンダー販路開拓
アルバムカレンダー「デコカレ」の開発 売り込みながら商品を改良、新商品を開発
※現在は製造中止

カレンダーの試作品を手に取引先を回ったのですが、表面的には良いことを言ってくれるのですが、どこも買ってはくれませんでした。

会社がノベルティとして使うには、価格が高すぎたようなのです。

そこで、ターゲットを一般消費者にかえ、年末のカレンダー商戦に間に合うように試作と営業を同時に進めていったのです。

試作品ではあったのですが、商品があることで初めての企業にも売り込みに行くことができました。

営業に出向いては、そこでいただいた意見を取り入れて商品に改良を繰り返していきました。

その成果として、若い女性をターゲットとして、鞄に入れて持ち歩けるコンパクトサイズのバリエーションやデコレーション用シール「たのシール」などが開発されています。

改良を重ねていくと、地元のバイヤーからの評価が高くなり、販売をスタートでき、東急ハンズにも置かせていただけたのです。

販売を始めると、面白い商品として元テレビ局など多くのマスコミで取り上げられ、販売が加速してきました。

※ 既存の取引先→取引のない企業へ飛び込み→意見収集+改良→地元バイヤー評価上がる→地元で販売開始→地元東急ハンズ→地元TV→ハンズで売上UP

 


■全国商工会議所用小冊子WEB版 「新商品新サービス開発&販路開拓」  目次
第1章 新商品開発の非常識
1)他人が欲しがるものが新商品
2)スティーブジョブスのすごい妄想力?
3)買って使って感動してまでが新商品開発です
4)本当に良い新製品を開発できたと思ったらアメリカで売りましょう
5)新商品のこえるべき3つの絶壁
6)いくら宣伝しても「売れない商品」は売れません
第2章 新商品の販路を切り拓く
1)9つの販路開拓成功物語
2)販路開拓の基本のキ
3)バイヤーに会う方法と小売店に直接売り込む方法
4)東急ハンズとロフトのバイヤーへの売り込み方
5)バイヤーは常にヒットの芽を探しています
6)ヒットするのはバイヤー目線よりお客様目線
第3章 新商品のコンセプトを作る10の方法
1)トレンドを無視してヒット商品はつくれない
2)新商品を開発するときの3つ基本戦略
3)不満・悩みから新商品を考える方法
4)ヒット商品から新商品を考える方法
5)他人のアイディアから新商品を考える方法
6)「変わった使い方をしている方」を見つけて新商品を考える方法
7)ヒットのパターン例から新商品を考える方法
8)オズボーンのチェックリストを使って新商品を考える方法
9)新サービスのコンセプトの作り方
10)キーワードから新サービスを考える
11)最も強力な新商品の開発方法 「すべて真似る」
第4章 すごい製品を開発する
1)新商品開発でどのコア技術を磨けば良いのでしょうか?
2)定食屋さんやケーキ屋さんの新商品開発のコツ
3)常連さんを増やすことをダイレクトに狙った新商品の開発方法
4)新サービス開発を成功させる要
5)ヒットメーカーはすごい技術を外から持ってくる
第5章 すごい製品をヒット商品に仕上げる
1)製品を売れる商品に作り込んでいく
2)90点になるまで絶対にあきらめない
3)新商品のネーミングと隠喩
4)短時間で簡単に誰でも良いデザインを作る方法
5)新商品に高い信頼性をつける
6)正しいお客様をとことん楽しませ話題を作ります

 


工藤 英一

About 工藤 英一

Qualia-Partnersの代表の工藤です。ゼネコンの研究員から会社経営を経てコンサルタントになりました。自身の経験から、リピーターとの関係を深めお得意様を増やしていくことを強く勧めています。
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2 Responses to 新商品開発 第2章1)9つの販路開拓成功物語

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