新商品開発 第3章2)新商品を開発するときの3つ基本戦略

新商品の開発では、ファンになっていただくお客様を絞り込み、そのお客様が自店にどのようなことを期待している範囲内で、高い性能の一点で勝負することがポイントです。

 

2)小さきお店や会社が新商品を開発するときの3つ基本戦略

トレンドに乗っていることが必要ですが、下記の3つのことを守ることも重要です。
・強みを活かすこと
・お客様が期待していることから外れないこと
・ニッチ分野で最高級のポジションを獲ること(大手に負けないため)

 

 

強み

 

①「強みを活かす」のは当たり前のことですが、、、

よく、「あなたの強みはなんですか?」「あなたのお店の強みはなんですか?」と聞くと、

「長年の経験です。」
「○○の資格です。」
「人脈の多さです。」
「良い材料を安く仕入れていることです。」
「料理人の腕が良いことです。」
「立地が抜群なんです。」
「資金が余裕なんです。」
「計数管理が出来ています。」

など、腕っ節の強いところが返ってきますが、、、

強みは違います。

自分の強みとは、自分の得意技、頑張ってきたこと、こだわっている点ではありません。

強みとはお客様からみた場合の良さだということを忘れてはいけません。

ここで重要な点は、「自分で思う自分の強み」とは強みではなく、「お客様が良いな思っている点」が自分の強みだと言うことです。

 

また、お客様によっても「良いな」と思ってくださる点が違います。

さらに、すべてのお客様に「良いな」と思っていただくこともできません。

ですから、

強みを活かすには、「良いな」と思っていただくお客様を絞り込むことが必要になってくるのです。

 

強みを活かす3ステップは、

ステップ1 良いなと思ってくださっているお客様を見つけ出し、
ステップ2 その内のひとりに絞り込んで、
ステップ3 その人が感動的に「良い!!!」と思っていただくために考えられることをしていく

です。

 

これが強みを活かすと言うことなのです。

一方、弱みは、大きな障害になっていない限り無視してしまいます。

弱みがあって新商品を開発が出来ないとしたら、そこは、他社の技術や材料を使うことでクリアーします。

いちいち、改善はしていきません。

 

 

②「お客様が期待していることから外れる」と常連さんに引かれてしまいます

期待

 

いくら素晴らしい新商品を開発しても、お客様の期待から外れてしまうと、「なるほど~これは良いですね!」と言うだけで、買ってくれません。

ヒットさせるには、お客様の期待の範囲内で、素晴らしい新商品を開発しなければならないのです。

 

 

■様々な仕事は、困りごと解決型、日常型、非日常型の3つに分けられます。

・困りごと解決型とは、

お客様が抱えている深刻な問題を解決するもので、病院、修理業、クリーニング業、介護リフォーム業、受験のための塾などがこれにあたります。

例えば、病院では、病気を治すことが求められ、新しい治療法や機器、薬が増えることが期待されています。

いくら居心地がホテルのように良くなっても、手術の成功率が低ければ行きたくありません。

 

・日常型とは、

日常的な要望に応えるもので、定食屋、居酒屋、ファミリーレストラン、雑貨屋、薬局、美容院、床屋などがあります。

例えば、定食屋さんなら、毎日無理なく飽きることなく安心して食事できることが期待されています。

いくら美味しくても1万円のコース料理を毎日食べたくはありません。

 

・非日常型とは、

お客様に感動的な体験を提供し楽しませるもので、高級レストラン、遊園地、観光業、映画館などがこれにあたります。

感動的な体験が求められており、いくら割安でも予想通りであれば行く意味がありません。

行くたびに何かしらに驚くような感動が求められています。

 

 

定食屋が、すごい牛肉の仕入れ先と提携したからといって、A5牛をふんだんに使った超お得な2000円のランチを作っても売れません。

せっかく素晴らしい新商品を作っても、お客様が期待している範囲から逸脱していると、見向いてさえもらないです。

 

新商品の開発では、まず、お客様が自店にどのようなことを期待しているのかを、もう一度改めて把握することが必要です。

 

 

 

③「ニッチ分野で最高級のポジションを獲る」ことは大企業に勝つための基本戦略です。

 

ニッチ

技術でもサービスでも細かく見ていくと、必ず小企業が大手よりも優れている点があります。

また、一定の分野については、小さい企業にも大手の社員よりも詳しい社員が必ずいます。

 

ここに焦点を絞り込んで磨き上げるのです。

 

 

私はダイビングで水中撮影するための防水ハウジング(操作機能付きのケース)の会社を経営していました。

このとき、ある商品の売上が1億円以上になってくると、大手カメラメーカーの社員がお客さんとしてきて、技術的なことを根掘り葉掘り聞いてくるようになったのです。

しばらくすると、大手から似たような新商品が発売されたのです。

しかし、同じコンパクトデジタルカメラ用の防水ハウジングでも、水深30mの深い海(ダイビングでは)では、私の会社の商品のほうが断然良い商品でした。

 

大手から浅い海域での同じような商品が安く出てきたので、新商品のコンセプトを、初心者向き水中撮影機器から写真好きのダイバーのセカンド機器に変えることにしたのです。

 

 

小企業が大手にどうやっても勝てない分野は、技術力と思われがちですが、生産力にあります。

品質の高いものを大量に早く正確に安く作ることは、小企業には絶対に真似ができません。

設備とそれに付随するノウハウ、大量の資金は手に入れられないのです。

ですから、小企業は、焦点を絞り込んだニッチ分野内で、さらに、その中での高級品の領域で戦わなければなりません。

 

価格と品質で勝負をするのではなく、性能で勝負するのです。

 


全国商工会議所用小冊子WEB版 「新商品新サービス開発&販路開拓」  目次
第1章 新商品開発の非常識
1)他人が欲しがるものが新商品
2)スティーブジョブスのすごい妄想力?
3)買って使って感動してまでが新商品開発です
4)本当に良い新製品を開発できたと思ったらアメリカで売りましょう
5)新商品のこえるべき3つの絶壁
6)いくら宣伝しても「売れない商品」は売れません
第2章 新商品の販路を切り拓く
1)9つの販路開拓成功物語
2)販路開拓の基本のキ
3)バイヤーに会う方法と小売店に直接売り込む方法
4)東急ハンズとロフトのバイヤーへの売り込み方
5)バイヤーは常にヒットの芽を探しています
6)ヒットするのはバイヤー目線よりお客様目線
第3章 新商品のコンセプトを作る10の方法
1)トレンドを無視してヒット商品はつくれない
2)新商品を開発するときの3つ基本戦略
3)不満・悩みから新商品を考える方法
4)ヒット商品から新商品を考える方法
5)他人のアイディアから新商品を考える方法
6)「変わった使い方をしている方」を見つけて新商品を考える方法
7)ヒットのパターン例から新商品を考える方法
8)オズボーンのチェックリストを使って新商品を考える方法
9)新サービスのコンセプトの作り方
10)キーワードから新サービスを考える
11)最も強力な新商品の開発方法 「すべて真似る」
第4章 すごい製品を開発する
1)新商品開発でどのコア技術を磨けば良いのでしょうか?
2)定食屋さんやケーキ屋さんの新商品開発のコツ
3)常連さんを増やすことをダイレクトに狙った新商品の開発方法
4)新サービス開発を成功させる要
5)ヒットメーカーはすごい技術を外から持ってくる
第5章 すごい製品をヒット商品に仕上げる
1)製品を売れる商品に作り込んでいく
2)90点になるまで絶対にあきらめない
3)新商品のネーミングと隠喩
4)短時間で簡単に誰でも良いデザインを作る方法
5)新商品に高い信頼性をつける
6)正しいお客様をとことん楽しませ話題を作ります

 


工藤 英一

About 工藤 英一

Qualia-Partnersの代表の工藤です。ゼネコンの研究員から会社経営を経てコンサルタントになりました。自身の経験から、リピーターとの関係を深めお得意様を増やしていくことを強く勧めています。
This entry was posted in 新商品開発. Bookmark the permalink.

One Response to 新商品開発 第3章2)新商品を開発するときの3つ基本戦略

  1. Pingback: 新商品開発 第3章7ヒットのパターン例から新商品を考える方法 | 新商品開発 | 商売に必要なノウハウをすべてのひとに!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>